ミッドナイト 売り上げ
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ミッドナイト競輪はコロナウイルスに負けず売り上げ更新ラッシュ!その理由を徹底解剖!

UPDATE:2020.08.26
競輪コラム競輪マメ知識

2020年4月現在、新型コロナウイルスの影響で無観客でレースが開催されており、競輪全体の売り上げの減少を加速させていると言われています。

今後も競輪は縮小傾向になってしまうのかと、心配になる競輪ファンもいるかもしれませんが、実はミッドナイト競輪に関しては売り上げが向上していたのです。

当記事では、なぜミッドナイト競輪に限っては売り上げが向上しているのか、経済産業省が出している売り上げ高のデータを基に調査していきます。

ミッドナイト競輪は売り上げ向上していた

ミッドナイト 売り上げ

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、競輪・競馬・ボートレース・オートレースなどのありとあらゆる公営競技が無観客開催を行ったりと様々な対策を行っています。

そのため、本来開催上に来て車券や馬券を購入するファンからの売り上げが減少してしまうことが考えられるでしょう。

そして、競輪に関しては売り上げが大幅に減少したとメディアなどでも報道されているのです。

しかし、全体での売り上げは3割減になっていると言われていますが、実はミッドナイト競輪に関しては売り上げが向上しています。

もともと、ミッドナイトケイリンは無観客で行われるレースだったため新型コロナウイルスの影響も少なかったのでしょう。

ちなみに、競輪のレースを無観客で行った場合、通常数千万円かかる経費が削減できるという話もあるようです。

ミッドナイト競輪の売り上げが上がった理由

競輪だけでなく、公営競技全般で売り上げが減少しているなか、なぜミッドナイト競輪だけは売り上げが上がったのでしょうか?

実は、新型コロナウイルスの対策として無観客レースが騒がれているなか、4月11日から13日に大垣競輪場で開催されたミッドナイト競輪は8億546万9100円の売り上げを達成し、輪節間売上記録を更新するなど、売り上げの向上を見せています。

ミッドナイト競輪の売り上げが上がった理由として、投票方法に大きな理由があるのです。

競輪は10年くらい前から選手の数や開催数が減少するなど、現在は規模縮小になっています。

そのため、昔からレース上で車券を購入する競輪ファンは、開催規模が縮小となった日にも場外発売で購入するファンが多く、ネット投票を利用する週間がないファンが数多くいます。

しかし、これは日中に開催する競輪のレースの車券を購入する際に限り、日頃から無観客で開催しているミッドナイト競輪に関しては約4割以上がネット投票をしているようです。

つまり、もともとネット投票するユーザーが多いミッドナイト競輪は新型コロナウイルスの影響を受けずに売り上げが向上しているのです。

競輪の売り上げについて分析

新型コロナウイルスの影響に関係なく、売り上げが向上しているミッドナイト競輪ですが、実際はどのような推移で売り上げが向上しているのでしょうか?

平成28年度の売上高のデータが経済産業省から発表されていたので、それを基に調査していきます。

・競輪全体の売上高と本場入場者数の推移
・売上高の販路別の推移について
・競輪選手の推移

を順に追って調査を進めていくので、ミッドナイト競輪の人気の高さをデータからも知ってみましょう。

競輪全体の売上高と本場入場者数の推移

まずは、競輪全体の売上高と本場入場者数の推移を見ていきましょう。

ミッドナイト 売り上げ

経済産業省のデータによると、平成19年には売上高が8,500億近くあったものが、一気に下がり競輪そのものが衰退していることが分かります。

また、売り上げの減少に伴って本場入場数も大きく減少しているのです。

しかし、平成26年度からは徐々に売り上げ、本場入場数も増加し続けており、平成28年度には前年度比0.6%増の約6,350億円の売り上げを達成しています。

これには、ミッドナイト競輪そのものの開催日数増加とネット投票するユーザーの増加が要因として考えられるでしょう。

次に下記のミッドナイト競輪の開催数の推移を見て下さい。

ミッドナイト 売り上げ

まず、平成22年度のミッドナイト競輪開催数に注目してください。

この年度のミッドナイト競輪の開催数は「6回」しか開催されておらず、競輪全体の売上高も減少傾向にありました。

その後、徐々にミッドナイト競輪の開催数は増えていますが、平成26年度には「133回」と前年比の約2倍に開催数を増やしました。

その結果、平成26年度の売り上げは6,159億円となり、前年と比べても1.6%も売り上げが増加しました。

これを機に、平成27年、28年はミッドナイト競輪の開催数を大幅に増加したことによって全体の売り上げが徐々に上がっているのです。

売上高の販路別の推移について

ミッドナイト競輪の売り上げ向上には、ネット投票を行うユーザーがメインとお話しましたが、競輪全体では下記のグラフのように販路別の売上高が推移しています。

ミッドナイト 売り上げ

インターネット投票(電話投票を含む)の売上高は平成19年の1,368億円と平成28年どの2,418億円を比較してもかなり増えていることが分かります。

これだけ増加しているのは、単純にミッドナイト競輪の開催日数が増加したことが考えられますが、それだけではなく、インターネットの発達によってインターネットネット投票できるサイトが増え、自宅などから競輪を楽しむ方が増えたと考えられるでしょう。

また、購入割合も非常に増加してきており、平成28年には売り上げの38.1%もインターネット投票で車券を購入しているのです。

これには、やはりインターネット投票を好むユーザーがミッドナイト競輪の車券を購入することを好む背景もあり、全体の売り上げが減少しているのにも関わらずインターネット投票(電話投票を含む)の割合が増加しているのでしょう。

競輪選手の推移

次に競輪選手数の推移を見ていきましょう。

この数値もミッドナイト競輪の売り上げ増加にも大きく関係しています。

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平成19年度には3,574人いた競輪選手が平成28年には2,357人まで減ってしまい、競輪界が減少傾向にあるのは見て取れるでしょう。

しかし、女子競輪の人数に注目していくと、平成24年からは増加傾向にあります。

これは、ミッドナイト競輪の開催数が増えてきたのと関係が深いのです。

ミッドナイト競輪はA級1・2班戦(中堅クラス)、A級3班戦(下位クラス・通称チャレンジ)、L級(女子戦・ガールズケイリン)の3種類に分かれて開催されていますが、そのなかでも最近ガールズケイリンに対する注目度が上がっています。

ミッドナイト競輪では多くのガールズケイリンが開催されているため、平成26年度からミッドナイト競輪の開催数を増やしたのに伴って、女子競輪選手が多く必要とされています。

そのため、競輪全体で縮小傾向にある競輪でさえも、ミッドナイト競輪で活躍する女子競輪選手が増加傾向にあるのです。

実は売り上げはマイナスではなかった!

競輪ファンの減少や開催日数の縮小に伴って、売り上げがマイナスになってしまっていると思われがちですが、実際はマイナスになっているわけではありませんでした。

下記のグラフをご覧ください。

ミッドナイト 売り上げ

縮小傾向にある競輪ですが、上記のグラフを見ても分かる通り、43施行者のうち赤字は1施行者のみになっています。

全体の売上高という点では減少傾向にあるかもしれませんが、実際にマイナスになってしまっているのは少ないので、これからも売り上げ向上が期待できるかもしれませんね。

ミッドナイト競輪は売上更新ラッシュ!

平成26年度から開催数が増加して競輪全体の売上高向上に貢献しているミッドナイト競輪ですが、最近でも多くの売り上げ高が更新されています。

そこでこちらでは、最近更新された1日の売り上げのニュースについて紹介していきましょう。

2019年12月10日のミッドナイト競輪で一日の売上が初の2億8000万円超え!

ミッドナイト 売り上げ

2019年12月10日に松坂競輪場で開催された最終日の7レースA級1・2班戦で1日の売り上げとして初めての2億8,000万円代が記録されました。

その金額は2億8,873万400円で2018年12月31日の小倉競輪場で開催された最終日の2億7617万7200円を1,000万円近くも超えるものでした。

ミッドナイト競輪が始まった当初の売り上げは1日8,000万円程度でしたが、日中の競輪レースの売り上げと比較しても、次々と記録更新をしており人気が高まっています。

ミッドナイトフィナーレで3億2,467万円の売り上げ達成!

ミッドナイト 売り上げ

上記で紹介したレースで1年ぶりに記録更新したと思った矢先、2019年12月31日に西武園競輪場で開催された「ミッドナイトフィナーレ」の最終日に、ミッドナイト競輪の1日の売り上げの記録が破られました。

その額なんと、3億2467万9900円です。

実は4日前の奈良競輪場で3億2,101万6,000円という記録が出されたばかりにも関わらず、この最高記録を300万円超える売り上げを出しています。

新型コロナウイルスの影響で赤字、競輪は縮小傾向にある、といった話も聞きますが、最近だけでもここまで売り上げの記録更新をしているところを見ると、競輪人気も上がってきているような気がしますね。

まとめ

以上、当記事ではミッドナイト競輪の売り上げがどれくらいあるのか、売り上げが上がっている理由について紹介しました。

現在、新型コロナウイルスの影響で競輪のみならず、ほぼすべての公営競技が無観客開催となり、売り上げ減少に悩まされています。

もちろん、競輪全体で見ると新型コロナウイルスの影響だけではなく、縮小傾向にあり売り上げが減少しているのですが、経済産業省から出されているデータを調査していくと、ミッドナイト競輪に関しては順調に売り上げを伸ばしていることがわかりました。

もともと無観客開催だったミッドナイト競輪は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けなかったのかもしれませんが、この時代で売り上げを伸ばしているのはすごいとしか言いようがありません。

その背景には、ミッドナイト競輪の車券を購入するユーザーはネット投票を好んでいるという理由があるからでしょう。

最近でもミッドナイト競輪の売り上げは、次々に記録が更新されており、売り上げは順調に伸びています。

そのため、今後もミッドナイト競輪の開催数も増えてくることが考えられますし、もしかしたら「競輪はミッドナイト!」と呼ばれる日が来る可能性もゼロではないでしょう。

しかし、今後の競輪界がもっと盛り上がるためには、ミッドナイトだけではなく、日中の売り上げも上がらなくてはいけないので、競輪全体の売り上げが上がることを切に願っています。