競輪車券予想上級者はみんな知っている?競輪予想における重要情報ギア比とは?

競輪車券予想上級者はみんな知っている?競輪予想における重要情報ギア比とは?

UPDATE:2019.09.11
競輪コラム競輪マメ知識

今回は知っているようで意外と知らない、競輪用自転車のギア比について解説します。

競輪の予想情報を見ていてギア比がひとりだけ違ったり、数字が飛び抜けて高かったりと選手の個性が出るものです。

レース前には選手のコメントが発表され、そこから戦略を予想できますが、選手コメント以上に意思表示があるのがギア比です。

車券予想上級者は公開情報をくまなくチェックして予想していくので、ギア比という謎の数値をしっかり理解することでみなさんも車券予想上級者を目指しましょう。

そもそも競輪のギヤ比とはなに?

競輪 ギア比とは

今回は、時速70キロの速度で走る競輪ですが、良く耳にするギア比とはなんでしょうか。

今回はそのギア比率について、細かく見ていきましょう。

ギア比とはペダルを一回転したときに後輪が何回転するかを表した比率のことです。
 
一般的な比率は3.57という数値になっています。

つまり「ペダルを1回転すると後輪が約3回転半まわる」という意味です。

この値が大きいと最高速度が速くなる反面、踏み出しが重くなります。

ギア比はフロントギアとリアのギアの歯の枚数で決まります。

簡単にいうと下記のようになります。

例を出して見ると、

Fギア=52本の歯
Rギア=14本の歯

のギアを使用すると52÷14=3.71とギア比が出てきます。

これで自分の自転車のギア比も計算できますね。

一般的なママチャリは

 Fギア=33本の歯
 Rギア=14本の歯

のギアですから33÷14=2.36というギア比になります。

競輪選手がいかに重いギアを使用しているかがよく分かると思います。
 
次にギア比を距離に換算してみましょう!

競技で使用するタイヤの外周は約212cmですからペダル1回転に進む距離は、

ギヤ比3.57×212cm=756cm
ギヤ比3.71×212cm=786cm
ギヤ比3.85×212cm=816cm
ギヤ比4.00×212cm=848cm
ギヤ比4.33×212cm=917cm

となります。

ギア比3.85の選手は「ひとこぎ」で8m ちょっと進みます。

ギア比3.57の選手と4.00の選手では「ひとこぎ」で約1mの差が出ることになります。

仮にギア比4.00の選手が残り半周(200m)を走った場合は「24こぎ」でゴールします。

直線を50mと仮定すればわずか「6こぎ」でゴールする計算です。

この「6こぎ」の中に数々のドラマがある訳なんですね。

競輪で使われる自転車はどんな構造なの?

皆さんは競輪で使われる自転車がどのような構造かご存知ですか?

競輪で使われる自転車は、普通のママチャリやロードバイクとは少し異なった特徴があります。

各部分に分けてそれぞれ紹介していきます。

フレームは片手で持てる超軽量!約7kg

競輪 ギア比 フレーム

競輪で使われる自転車のフレームは全てオーダーメイドでそれぞれの選手に合わせたものが作られます。

一般的な自転車はアルミやカーボンなどで作られていることも多いですが、競輪の自転車は鉄(クロモリ鋼)から作られていて、しなやかさと強さがバランスよくなっています。

実際の重さは約7kgです。

フレームは一台一台ビルダーと呼ばれる職人が手作りしていて、他に同じものは世界に1つとない完全にフルオーダーとなっています。

超重要!勝負を決める後輪ギア比

競輪 ギア比 後輪

一般的な自転車と大きく異なるのは後輪のギアです。

競輪で使われるギアは「固定ギア」という仕組みを採用しています。

普通の自転車は走っている途中にペダルから足を離してもペダルは回転しません。
これはギアが固定されていないからです。

しかし競輪の自転車はギアとタイヤが完全に固定されているため走っている途中にペダルから足を離すとそのまま回転し続けます。

また、走っている最中は常にペダルを回し続けなければいけません。

より効率的に力を伝えるためにこのような仕組みになっています。

危険?実はブレーキついてないんです・・・

競輪 ギア比 ブレーキがない

競輪で使われる自転車にはブレーキがついていません。

速く走るためだけに作られた自転車には無駄なものは徹底的に取り除かれ、ブレーキですら取り除かれています。

では選手は止まりたいときはどのようにしてブレーキをかけるのでしょうか。

これは「固定ギア」の仕組みを使います。

走っている間ペダルはタイヤの動きに合わせて回り続けますが、そこに逆の力を加えることで減速していきます。

そのため、止まりたい場合でも次第に減速していくしかなく、急ブレーキはかけることができません。

浮気禁止!途中で変えられない競輪用自転車のギア倍数

競輪 ギア比 ギア倍速

ロードバイクはギアが何段も用意されていて、走っている途中でギア倍数を変えることができますが、競輪の自転車は一段しか選ぶことができずレース中は変えることができません。

そのため選手はレースの前にコンディションをみたり、レースの展開を予測してギア比を決めます。

このギア比がレースの勝敗を分ける1つの要因でもあります。

細すぎるタイヤの意味とは?

競輪 ギア比 細いタイヤ

競輪用自転車のタイヤは非常に細いです。

なぜ競輪用自転車のタイヤは細いのか?そこには合理的な理由がありました。

タイヤのサイズは外径が675mm、太さは22mmです。

これは一般的に乗られているママチャリよりもかなり細いです。

その理由は、地面との摩擦をできるだけ減らして速く走るためだといわれています。

タイヤと地面の接地面が大きいと、その分摩擦が発生してエネルギーのロスがおこります。

また空気抵抗も細いほうが少なくなるため速く走れます。

そのためこのようなサイズになっていると考えられます。

ギア比にも流行がある?現在のギア比の傾向を紹介します

競輪 ギア比 流行り

現在では3.57(50×14)が主流になり多くの選手がこのギヤを使っています。

この時代に4.00のギヤを使っている選手もいたが、捲り一発狙いの選手や全盛期を過ぎた選手が使うギヤであり、何か色物の様に感じるギヤ比でした。

そして時代は流れ、山崎芳仁選手が4.00のギヤでタイトルを量産し、そこに誘導基準タイムが上がった事も加わり一気に大ギヤ化が加速しました。

山崎選手がギヤを掛けタイトルを最初に獲った時もまだ少し色物の感がありました。

それをまねる選手が出てきた事もあったが、やはり誘導タイムのアップが一番の大ギヤ化の要因でしょう。

自動車でもスピードが上がればギヤを上げると燃費が良くなる。

自転車でも一定のペースでスピードが上がったのであればギヤを上げれば燃費、すなわち脚を使わなくてすむ事になります。

選手は勝負前の周回で脚を使う事を嫌がるので当然の大ギヤ化でありました。

その大ギヤ化が競輪に与えた影響は大きく、レースを一変させました。

多くの選手がギヤを踏みこなしているのではなく、他の選手に合わせている様にも感じます。
これはギヤ比が自分と他の選手がかけ離れていると加速曲線が違ってき、踏み込むタイミングも合わせづらくなってくる事などが要因です。

確かに踏みこなした選手や、ツボにハマった時の選手はスピードが出ます。

それが多くのバンクレコードを生み出した。

現在のバンクレコードは余程の事がない限り破られない、永遠のバンクレコードになったと言えます。

車券的にもたまたまいい位置にいた選手、スピードに脚を使わず乗せてもらった選手が伸びて来て3着までに入る事が大ギヤでは多かったです。

それが3連単での配当の高さにつながっていました。

しかし、このギヤ規制でそれも減少するでしょう。

大ギヤ比規制の目的は落車のダメージの軽減

競輪 ギア比 大ギヤ規制

この狙いもギヤ規制にあったかどうかは分かりません。

本来の目的は大ギヤ化での落車の怪我の大きさ軽減があります。大ギヤを踏みこなすために選手も大型化しました。

スピードの違いに対応しにくく、そこから起こる落車事故の多さが主にギヤ規制の要因でありました。

しかしながら今回の規制は一部の選手からギヤ規制に反対する意見もありましたが、関係者からは歓迎の声が高かったです。

その辺は選手が車券事情を知らない事が伺える部分もあります。

私自身もギヤ比の上限が下がり競輪が面白くなると期待を寄せています。

また、大ギヤ化で選手寿命が一気に伸びました。

いくら科学が進化し身体の解明が急加速してもこの競輪界の選手寿命は異常とも思ます。

大ギヤで練習が楽になったと言う選手は多いです。

単純に考えて、同じタイムで同じ距離なら運動量はギヤの小さい方が多いです。

大ギヤに対応するために身体を大きくした選手達にとって来年は大変でしょう。

ギヤ規制が始まれば最初は今までの実績や顔で並びなどには影響しないでしょうが、夏を迎えるころにはメンバーもレース形態も徐々ですが様変わりしていると思います。

レース自体は選手の脚の有る無しが如実あらわれると思います。

ギヤ規制が冬場から始まるのは選手にとっていいタイミングでしょう。

なぜなら、冬場は本来寒さや風の影響を受けるため、ギヤが小さい方が楽なのです。

今まではシーズン関係なく流れのなかでギヤを使っていた事もありギヤを落とす事はなかったです。

大ギヤで冬場のレースはベテラン選手がよく離れているのを見れば一目瞭然です。

その意味で冬場は少しベテラン選手も耐え凌ぐかも知れません。

しかし暖かくなってくると脚力の差は一気に出てきます。

大ギヤではごまかせたがギヤが下がればごまかせなくなります。

上位レースでは選手の活性化とラインで決まるレースが確実に増えてきて、ゆえに位置取りが重要になります。

一発狙いの捲り勝負も決まりづらくなり、確実にレースを進めて行く選手と組立がしっかり出来る選手が活躍するでしょう。

これはどのグレードのレースでも言えるでしょう。

現在チャレンジは7車立であり、位置取り不要の一発捲り勝負主体のレースが多く、若手選手にとって得るものは少ないです。

ギヤ規制が掛かってもその事は言えると思います。

しかしギヤ頼りのレースが出来なくなり着実に力を付けなければ上位では通用しないと感じる機会は増えるでしょう。

よってチャレンジからGIまでステップが形だけでなく、レース運びや脚力にも反映されると感じます。

また大ギヤで位置争いも減り、その結果並びもあいまいになってきました。

以前は同じ地区のマーク屋同士での前後は過去のレースっぷりで決まる事が多かったです。

番手を回る事がプライドでもありましたし、そこを回るためにいつも凌ぎを削っていたのです。
当然、同じ地区で同じ立場なら納得が行かなければ競る事も致し方なしでありました。

その事をファンの方も理解していましたし、そこに魅了された方も多いはずです。

その様な競り合いも少しずつ増えれば車券以外に競輪の魅力が復活すると思います。

現在は戦法がない選手が多くむしろ、ある選手の方が少ないと感じるぐらいです。

ギヤ比が下がれば色々な戦略が建てられその時に適切な戦略を建てられない選手は勝てなくなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事で初心者の方のはなかなか取っ付きにくいギア比について理解いただけたと思います。

選手の戦略を読む上で重要な情報になるギア比です。

この情報をうまく活用することで車券予想上級者の仲間入りを目指しましょう。

公開情報をくまなく活用することが車券予想の鉄則であり楽しみでもあります。

ギア比の仕組みをしっかり理解して競輪観戦をさらに楽しみましょう。