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【佐世保73周年】「九十九島賞争奪戦2023(佐世保競輪G3)」は地元九州勢が前年に続いて躍動!井上昌己のVの可能性は?

UPDATE:2023.12.08
レース記事

全国43場で最も西にある競輪場、佐世保競輪場の記念競輪「九十九島賞争奪戦2023(佐世保競輪G3)」が開催されます。今回の開催期間は2023年12月14日(木)から12月17日(日)までと、前回の夏季開催とはまったく違う環境になるでしょう。

若手からベテランまで多彩なメンバーがそろった佐世保73周年について、車券で勝つための情報を中心に、盛りだくさんでお届けします。また、開催前日までの応募が必要な佐世保公式のキャンペーン情報もありますので、お見逃しのないようご注意ください。

この記事でわかること

  • 九州勢が久々に九十九島賞争奪戦を勝利!昨年の決勝を含めて近年の結果を振り返る
  • 地元の期待は井上昌己!嘉永泰斗や荒井崇博といった地元九州勢の勢いを占う
  • 最近の佐世保は定説が崩れた!”逃げ”がそんなに強くなくなった佐世保バンクとその理由
  • 美少女キャラクター「九十九島凪海」になぞらえた「”7=3″キャンペーン」開催!

「九十九島賞争奪戦2023(佐世保競輪G3)」の詳細情報

開催年 優勝選手 所属支部
2018年 五十嵐 力 神奈川
2019年 太田 竜馬 徳島
2020年 吉田 拓矢 茨城
2021年 和田 健太郎 千葉
2022年 山田 庸平 佐賀

「九十九島賞争奪戦」は、佐世保競輪の開設を祝う記念競輪です。2010年代前半は地元長崎の井上昌己選手が複数回制してきましたが、近年は遠征勢の活躍が目立っていました。

しかし、昨年2022年の決勝では九州ラインが躍動。ライン2番手の山田庸平選手が勝ちきったことで、2015年の井上昌己選手の優勝以来、7年ぶりに地元九州地区によるタイトル奪取が成し遂げられたのです。

<前回決勝回顧>「九十九島賞争奪戦2022(佐世保競輪G3)」は山田庸平が九州ライン番手から抜け出す!

車番 氏名 所属
1 井上 昌己 長崎
2 守澤 太志 秋田
3 郡司 浩平 神奈川
4 杉森 輝大 茨城
5 山田 庸平 佐賀
6 伊藤 信 大阪
7 和田 健太郎 千葉
8 和田 圭 宮城
9 中川 誠一郎 熊本

守澤太志選手と郡司浩平選手、2人のS級S班が注目ながらも、それ以上に地元九州ライン3車が唯一長いラインを作れた強みを活かせそう。そんな雰囲気のなかで迎えた決勝は、なんと戦前に郡司浩平選手の欠車が発表されることに。結果として8名で行われた戦いを制したのは、九州ラインの2番手である山田庸平選手でした。

ライン先頭の中川誠一郎選手が43歳とは思えぬ果敢な仕掛けによってお膳立てをし、山田庸平選手が力強く発進。唯一のS級S班である守澤太志選手が追うものの差は詰められず、5-2-8でフィニッシュ。3連単20番人気は7,600円という払い戻しでの決着となったのです。山田庸平選手は、これが記念競輪の初制覇でした。

銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想

銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想

今回の九十九島争奪戦は、実に楽しみなメンバーがそろいます。遠征勢だけでも、新田祐大選手、平原康多選手、吉田拓矢選手、北井佑季選手と競輪界を代表するパワフルなビッグネームがずらり。

  1. 井上昌己(長崎):再び地元記念を獲るために!九州連覇の要となる
  2. 荒井崇博(長崎):長崎を支えるベテラン発進!今の佐世保の環境は追い風だ
  3. 嘉永泰斗(熊本):競輪祭落車の影響やいかに……?仲間を引っ張る原動力

ただ、今回は九州勢の連覇へ向けた結束が見えそうな並びです。よって、地元長崎2名に加え、九州地区の躍進を支えそうな嘉永泰斗選手を加えました。競走得点の面でも嘉永選手は最上位級ですから、ここは”九州の意地”が光るシリーズになる……。そんな展望のもとで、3選手の状況を見ていくことにしましょう。

シリーズ展開予想①/井上昌己(長崎):再び地元記念を獲るために!九州連覇の要となる

シリーズ展開予想①/井上昌己(長崎):再び地元記念を獲るために!九州連覇の要となる

井上昌己選手は、間違いなく長崎支部の顔です。オリンピックでも活躍し、競輪においても長く第一線で戦い続けてきました。今年も3月の「東京中日スポーツ杯(立川競輪F1)」で優勝し、なおも戦えるところを見せてくれています。

2004年のアテネ夏季五輪で銀メダリストになった井上昌己選手は、2年後の「オールスター競輪2006(花月園競輪G1)」でも威力を発揮しました。G1ウィナーとなり、名実ともにトップ選手の仲間入りを果たしたのです。

あれから大きく時は流れ、井上千選手も今は44歳になりました。ほかの公営競技に比べて、肉体の衰えが成績に直結するのが競輪です。それでもなおF1開催で優勝する実力を秘めていることは、驚きというほかありません。

来年度、熊本競輪場が2016年の熊本地震の被災からよみがえろうとしているように、佐世保競輪場もまた令和スタイルへと生まれ変わろうとしています。そんな中で、地元九州、何より地元長崎の井上選手の活躍は、いつも以上に望まれていると言えるでしょう。

シリーズ展開予想②/荒井崇博(長崎):長崎を支えるベテラン発進!今の佐世保の環境は追い風だ

シリーズ展開予想②/荒井崇博(長崎):長崎を支えるベテラン発進!今の佐世保の環境は追い風だ

当然ながら、長崎支部にいるのは井上昌己選手だけではありません。井上選手よりさらに1歳年上ながら、ますます充実度を増してきている荒井崇博選手もまた、長崎を支える1人です。

近走でも「寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント2023(弥彦競輪G1)」に出場。惜しくも二次予選5着で準決勝への進出は成りませんでしたが、3走目の特選ではしっかり1着をもぎ取り、爛熟してきているところを見せてくれました。

その後も、2節前の「ヤマコウカップ・日刊スポーツ杯(大垣競輪F1)」において決勝まで進み、同じく九州ラインで最先着の2着。出来ればすべて1着の完全Vを決めたかったところですが、これは奈良の山本伸一選手に阻まれてしまいました。

ただ、かくも良い動きが続いている現状を鑑みれば、豪華メンバーの集まる今年の九十九島争奪戦でも注目の存在となります。なんといっても、今年2回の優勝はいずれも「第1回みんなの競輪カップ(佐世保競輪F1)」「CTC杯(佐世保競輪F1)」と佐世保でのもの。ホームバンクの利を活かして、劇的な勝利を届けてくれるかもしれません。

シリーズ展開予想③/嘉永泰斗(熊本):競輪祭落車の影響やいかに……?仲間を引っ張る原動力

シリーズ展開予想③/嘉永泰斗(熊本):競輪祭落車の影響やいかに……?仲間を引っ張る原動力

今開催でも、間違いなく優勝候補と言える逸材。それが熊本の嘉永泰斗選手です。ここまでG1競走を始め、トップレベルの相手と激しく争いながら、なおもその頭角を現してきました。

しかしながら、不安があるのもまた事実です。特に、前節の「朝日新聞社杯競輪祭2023(小倉競輪G1)」では初日に1着発進したものの、3日目の一次予選2で落車棄権。そのまま途中欠場となってしまいました。

ここ数ヶ月、多くの落車をしているだけに、コンディション面での心配は間違いなくあります。記念競輪では常に優勝候補の1人に数えられる存在で、S級S班さえ狙える”トップスター候補”でもあるだけに、その状態が戻っていることを願うしかありません。

もし、ある程度は戦える状態なのであれば、九州勢にとって大きな追い風になるでしょう。昨年の決勝と同じように、熊本所属の嘉永選手が引っ張り、ほかの九州勢が番手から栄光へと駆け抜ける。そんなシーンが再現される可能性だってあるわけです。少しでも良い体調で臨んでほしい一方で、車券の面では冷静に判断する必要がありそうですね。

佐世保競輪場のバンクの特徴/コロナ禍が佐世保バンクにもたらした大きな変化

決まり手 1着率 2着率
逃げ 20.8% 19.2%
まくり 32.3% 16.7%
差し 46.2% 22.0%
マーク 41.5%

佐世保競輪場においては、”逃げ”が有利。これが定説でした。実際、当サイトで佐世保競輪場を特集する記事でも、「周長400mバンクなのに、やたら”逃げ”が強い」点にフォーカスして書き進められています。

ところが、状況がここ3年で激変しました。コロナ禍の到来によって、競輪の開催の多くが9車立てから7車立てへと移行します。たった2車減るだけでも、大きく環境が変わるのが競輪の怖いところ。上記の決まり手は2021年12月1日から2023年11月30日までの決まり手データなのですが、なんと「ここ2年の佐世保競輪場では”まくり”が強い」という結果になりました。

全体的な競走選手が減るということは、すなわちまくり選手とそのラインが妨害を受けるリスクが減ることを意味します。いかに佐世保競輪場のみなし直線が40.2mしかないとはいえ、これではまくりラインの台頭を防ぐのは困難になるでしょう。

では、9車立てが維持されているG3競走ならどうなるのかというと、さらに「まくり」と「差し」が強くなる結果が出ています。これは単純な話で、「上位条件になるほど、逃げで押し切るような競輪は通用しづらくなるから」です。

しかも、重要な情報として、次項もご覧いただきたいと思います。主催者としては「3番車と7番車がある程度はワンツーする」番組をつくってくると考えられるため、例えば松阪記念の名物である「2=9キャンペーン」と同様に、上手く対処していく必要があるでしょう。

「九十九島賞争奪戦2023(佐世保競輪G3)」”7=3″キャンペーン情報

「九十九島賞争奪戦2023(佐世保競輪G3)」73キャンペーン情報

今回の九十九島賞争奪戦は、開設73周年記念。これがちょうど佐世保の美少女マスコットキャラクターである「九十九島凪海(くじゅうくしま・なみ)」さんと名前の語呂合わせができるということで、「”7=3当てて!” 凪海車券キャンペーン」が告知されています。

こちらの内容は非常にわかりやすく、開催期間中に7=3で確定するたびに、応募者の中から抽選で佐世保の名産品をプレゼントするというもの。

重要なのは、「開催前日の2023年12月13日(水)17時までに、公式サイトの所定のフォームから応募を完了しておく必要がある」ということです。抽選は公式の番組内で随時行われるため、ライブを見るのがより楽しくなるでしょう。当記事の後段にあるアクセス情報のリンクから、ぜひ確認してみてください。

「九十九島賞争奪戦2023(佐世保競輪G3)」まとめ

「九十九島賞争奪戦2023(佐世保競輪G3)」まとめ

佐世保競輪場の開設を祝う「九十九島賞争奪戦」。昨年は、佐賀の山田庸平選手が記念初制覇を飾りました。ならば、今年もまた地元九州勢にとって、寿ぐべき結果がもたらされるのでしょうか。

その意味において、地元長崎の井上昌己選手や荒井崇博選手といったベテラン勢の奮闘には要注目です。昨今の佐世保競輪場の決まり手からは、番手以降からの鋭い決め手を持つ選手の台頭が見えてきているだけに、その傾向に沿った結末の可能性も大いに増しているのですから。

佐世保競輪場のアクセス

佐世保競輪場のアクセス

1950年11月22日に開設し、翌23日に初開催が行われた佐世保競輪場。2023年12月上旬現在、2022年末から2024年末(予定)まで続く大規模な改修工事を行っていますが、閉鎖期間を最低限にする方針のもとで、本場開催が続いています。

佐世保競輪に華を添える「九十九島凪海」さん、ひいては「九十九島三姫」の面々もデビューから数年が立ち、すっかり佐世保競輪の顔となりました。今開催においても、その魅力が前面に押し出されたものとなっています。

住所 長崎県佐世保市干尽町2-5
電話番号 0956-31-4797
最寄り駅 JR佐世保線・松浦鉄道西九州線「佐世保駅」
※徒歩 約15分
※無料送迎バス(10番乗り場) 約5分
最寄りIC 西九州自動車道「佐世保みなとIC」
※看板誘導に従って約3分
無料駐車場 有(1,400台)
公式サイト 佐世保競輪場