朝日新聞社杯競輪祭 2023 G1 小倉競輪 競輪祭2023
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【小倉決戦】「朝日新聞社杯競輪祭2023(小倉競輪G1)」が開幕!昨年は新山響平選手が優勝!今年も若手選手の優勝はあるか?

UPDATE:2023.12.08
レース記事

一昨年は吉田拓矢選手、昨年は新山響平選手が制した6日間におよぶお祭り、「朝日新聞社杯競輪祭2023(小倉競輪G1)」。

今年も見どころが目白押しです。また、「競輪祭女子王座決定戦(小倉競輪G1)」も同時開催。この内容についても、独立した項目を設けて特集します。車券の大勝負のおともに、ぜひ当記事をご活用ください。

この記事でわかること

  • 近年の競輪祭の結果をおさらい!今年はどんなドラマが待っているのかを占う
  • 脇本雄太の巻き返しなるか!S級S班崖っぷち組とS級1班逆転狙い組の激突だ
  • 小倉競輪場(北九州メディアドーム)のバンク特性をおさらい!競輪祭の結末を予想するのに有用です
  • 「競輪祭女子王座決定戦(小倉競輪G1)」が競輪祭と同時開催!ガールズケイリンのG1競走を見逃すな

「朝日新聞社杯競輪祭2023(小倉競輪G1)」の詳細情報

開催年 優勝選手 所属支部
2018年 浅井 康太 三重
2019年 松浦 悠士 広島
2020年 郡司 浩平 神奈川
2021年 吉田 拓矢 茨城
2022年 新山 響平 青森

過去5回、いずれ劣らぬ名選手たちが、「大祭」の頂点に立ってきました。あえて傾向をあげるとすれば、当地九州地区の選手による優勝は、2008年の井上昌己選手(長崎)までさかのぼることが挙げられるでしょう。小倉競輪場のある福岡支部ともなると、1998年の加倉正義選手(同県の吉岡稔真選手の失格による繰り上がり)まで戻らなければなりません。

中野浩一選手や吉岡稔真選手が九州の絶対的な存在だったころは、これらのトップレーサーが幾度となくタイトルをもたらしていましたが、不屈の鉄人たる栃木の神山雄一郎選手が3連覇を果たしたころから風向きが変わっています。ただ、逆に言えば、「またどこかで違う潮流が生まれる可能性がある」という事実をも示しているでしょう。

<前回決勝回顧>「朝日新聞社杯競輪祭2023(小倉競輪G1)」は北日本4車の結束!青森の新山響平選手が歓喜のG1初制覇

車番 氏名 所属
1 平原 康多 埼玉
2 郡司 浩平 神奈川
3 新田 祐大 福島
4 新山 響平 青森
5 荒井 崇博 佐賀
6 小原 太樹 神奈川
7 成田 和也 福島
8 坂井 洋 栃木
9 守澤 太志 秋田

昨年(2022年)の競輪祭決勝は、今季のS級S班が北日本勢の優勢で占められているのを象徴するかのような、必勝体制の北日本4車ラインが”競輪”の力強さを見せました。新田祐大選手が先頭で引っ張り、2番手の新山響平選手や3番手の守澤太志選手を勝利へ導かんとする隊列です。

実際に、2番手の新山響平選手が新田選手の駆けを活かして発進し、郡司浩平選手と小原太樹選手の神奈川2車を押さえてG1制覇を達成することになりました。

「朝日新聞社杯競輪祭2022(小倉競輪G1)」[S級決勝]/ゴール目前の新山響平選手

2021年、同期の吉田拓矢選手が先にG1制覇を達成するのを見届けた悔しさは、同じ競輪祭でやはり初G1制覇の栄光を勝ち取る形で晴らされたと言えます。今年はどのようなドラマが見られるのか。シリーズ展望へと続きます。

銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想

銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想

競輪祭における戦力比較は重要ですが、非常に難解なミッションであることも確かです。それでも、「1年の終盤の大一番」という舞台が思わぬ輝きを生む。それがまた競輪祭の醍醐味であることも踏まえて、3人の選手をピックアップしました。

  1. 脇本雄太(福井):S級S班ぎりぎりの戦い!コンディションが重要なシリーズになる
  2. 清水裕友(山口):再びKEIRINグランプリへ!地元記念6連覇の大偉業からG1タイトル奪取だ
  3. 深谷知広(静岡):南関東の深谷として頂点を目指す!9年ぶりのG1制覇なるか

連覇を狙う新山響平選手、再びの決勝進出が望まれる当地好相性の坂井洋選手ら、ほかにも気になる面々はずらり。それでも、すでにG1タイトルホルダーの面々の「逆襲」をテーマに、当記事は紹介していく方針としました。それぞれ近走の調子などを軸に確認していきましょう。

シリーズ展開予想①/脇本雄太(福井):S級S班ぎりぎりの戦い!コンディションが重要なシリーズになる

シリーズ展開予想①/脇本雄太(福井):S級S班ぎりぎりの戦い!コンディションが重要なシリーズになる

昨年のKEIRINグランプリ王者が、S級S班から陥落するかもしれません。そんな瀬戸際にあるのが、福井の脇本雄太選手です。圧倒的な力を持ちながらも、今年は激しい腰痛によって全力を発揮できる場面が減少。そうでなくとも「決勝では7番手や8番手で打鐘を聞くのが指定席」といった状況となり、厳しい戦いを強いられました。

そして、結果として脇本選手に先頭を託した選手たちがその”沈没”に付き合わされる場面も多く、非難が集まったのも確かです。

6月の「中野カップレース2023(久留米競輪G3)」の決勝でもそうでしたが、とにかく警戒され、仕掛けを合わされてしまいます。かつては圧倒的に過ぎたその脚力を発揮する場面が、今年はあまり見られません。これは前節の「泗水杯争奪戦2023(四日市競輪G3)」でも変わらず、完全に合わせられ、脚を無くすという結果につながっています。

かつての脇本選手なら、そんな試みさえも超高速で乗り越えたでしょう。泗水杯争奪戦も二次予選や準決勝では一番時計を出しており、一時のまったく何もできない状況は脱せています。あとはいかに「競輪で勝つか」。それをもがきながら掴み取る、2023年の競輪祭となりそうです。

シリーズ展開予想②/清水裕友(山口):再びKEIRINグランプリへ!地元記念6連覇の大偉業からG1タイトル奪取だ

シリーズ展開予想②/清水裕友(山口):再びKEIRINグランプリへ!地元記念6連覇の大偉業からG1タイトル奪取だ

今年、ついにS級S班から陥落した山口の清水裕友選手。しかし、その力は衰えていませんでした。8月の「オールスター競輪2023(西武園競輪G1)」では決勝に進出して4着。「共同通信社杯2023(青森競輪G2)」でも決勝まで勝ち上がり、2節前の「寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント2023(弥彦競輪G1)」では一次予選敗退を喫しながらも節間2勝を挙げました。

そして、前節。「周防国府杯争奪戦2023(玉野競輪G3)」は、地元記念ながらも改修工事の影響によって、玉野競輪場にて代替開催。そんな影響もまるで感じさせぬ1着4回、完全Vによって地元記念6連覇の大偉業を達成したのです。

こうなれば、目指すは2020年2月の「読売新聞社杯全日本選抜競輪2020(豊橋競輪G1)」以来のG1タイトル制覇です。現在の調子であれば、小倉バンクの特性をフルに活かせるはず。至高の舞台での勝ち名乗りに期待が高まります。

シリーズ展開予想③/深谷知広(静岡):南関東の深谷として頂点を目指す!9年ぶりのG1制覇なるか

シリーズ展開予想③/深谷知広(静岡):南関東の深谷として頂点を目指す!9年ぶりのG1制覇なるか

前回、深谷知広選手がG1を制覇したのはもう9年も前のこと。それも「愛知の深谷知広」であった24歳のころ、「寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント2014(弥彦競輪G1)」でのものでした。

今年(2023年)、「共同通信社杯2023(青森競輪G2)」にて、「サマーナイトフェスティバル2014(松戸競輪G2)」以来となる特別競輪制覇。久しぶりのビッグタイトルを手にしたからには、続けて”久しぶりのG1タイトル”も……という気になってしまいます。

その決意を表現するかのように、「ジャパンカップ×HPCJC(伊東競輪F1)」と「スポーツニッポン杯(前橋競輪F1)」の近2節を連続で優勝してきました。しかも、前節のスポーツニッポン杯は完全Vです。

競輪ファンの度肝を抜いた自力のすさまじさは、10年近い時を経たことで、円熟味の加わった「研ぎ澄まされた自力」になりました。南関東地区の静岡支部所属になってから初めてのG1タイトルを目指し、かつ再びのS級S班復帰とKEIRINグランプリ出場を目指し、大一番がやってきます。

小倉競輪場のバンクの特徴

決まり手 1着率 2着率
逃げ 26% 20%
まくり 33% 15%
差し 41% 23%
マーク 42%

周長400m、みなし直線56.9m、完全屋内型バンクの小倉競輪場。ところが、バンクデータはオーソドックスであるにもかかわらず、決まり手としては上記のように逃げやまくりといった自力型有利が際立ちます。差し選手はもうすぐ1着率で40%を切りそうなくらいで、さながら周長333mバンクのような苦戦傾向とさえ言えるでしょう。

これは小倉が屋内型バンクであり、自力選手がその力を存分に発揮しやすい点が大きいと考えられます。もちろん、逃げ・まくり・差しの3つの決まり手で、絶対的な割合として差しが最も大きい点は忘れてはいけません。それでも、全国で見られるほどには「競輪は番手有利」のセオリーが働かないのが、小倉の特徴と表現できます。

一方、昨年の競輪祭決勝のように、番手発進が濃厚な場合はまた少し事情が違います。このケースでは実質的に2番手選手が自力を発揮するわけですから、競輪の別のセオリーである「自力が使える番手選手は要警戒」に分類されるでしょう。このあたりは優良おすすめサイトの情報や、当サイトの特集記事などを吟味いただいて、ぜひとも良い車券予想につなげてください。

【新設G1/ガールズケイリン】「競輪祭女子王座戦」とは?

【新設G1/ガールズケイリン】「競輪祭女子王座戦」とは?

今年、2023年度からガールズケイリンには複数のG1競走が生まれました。今回、競輪祭と同時に開催される「競輪祭女子王座戦2023(小倉競輪G1)」も、そのひとつです。

競輪祭が「競輪発祥の地小倉において、その発祥を記念する競走」として始まったように、競輪祭女子王座戦もかつての競輪祭の名称である「競輪王決定戦」、また同じくかつて行われていた「競輪祭新人王戦」に則った”ガールズケイリンを大いに振興する競走”として設立されました。

形としては「ガールズグランプリトライアル」を発展解消させたものながら、格付けはF2からG1へと飛躍的にジャンプアップしており、ガールズケイリンの人気向上とより大きな裾野の拡大を目指していることが窺えます。

児玉碧衣選手、佐藤水菜選手、久米詩選手、太田りゆ選手と人気選手が大集結。こちらは11月21日(火)から11月23日(木・祝)までの3日間が開催期間で、新たな歴史を刻む戦いになることが期待されています。

「朝日新聞社杯競輪祭2023(小倉競輪G1)」まとめ

「朝日新聞社杯競輪祭2023(小倉競輪G1)」まとめ

今年はいよいよ「新時代」の到来を告げる、朝日新聞社杯競輪祭。「競輪祭女子王座戦」の第1回開催という記念すべき出来事も伴っているからには、昨年の新山響平選手のG1初制覇のように、まったくのニューヒーロー誕生もあるかもしれません。

それでも、「ゆえにこそ」という冠でもって、再びのG1優勝を目指す選手たちに注目を強めました。自力優位の小倉バンク。ここでタテ脚も使えることは”最良の結末”を目指すマストとも言えますが、今回「お祭りの主役」となるのは果たして誰か。

ドキドキの6日間は、「KEIRINグランプリ2023(立川競輪GP)」への切符をかけた勝負駆けでもあります。いかなる劇的な幕切れを迎えるか、この祭りを存分に楽しみながら、ずばりの予想を組み上げていきましょう。

小倉競輪場のアクセス

小倉競輪場のアクセス

1948年11月20日に開設された小倉競輪場。実にこの小倉こそ、「競輪発祥の地」です。国体向けに建築された三萩野競輪場を転用し、戦後の地方経済を支える競輪の歴史が始まりました。やがて、1998年10月には現在の小倉競輪の開催地である「北九州メディアドーム」が完成し、四半世紀に渡って屋内競輪が続いてきたことになります。

競輪もまたバブル崩壊後の激しい逆風に晒されてきましたが、2011年1月には全国で初めてミッドナイト競輪を実施するなど、先進的な取り組みを次々に取り入れ、今やインターネット投票の隆盛によるV字回復の先頭を切っています。小倉は競輪発祥の地であるとともに、「競輪中興の地」でもあると言えるでしょう。

住所 福岡県北九州市小倉北区三萩野3丁目1-1
電話番号 093-941-0945
最寄り駅 JR・北九州モノレール「小倉駅」
※無料バス/バスセンター(8番) 約15分
北九州モノレール「香春口三萩野駅」
※徒歩 約7分
最寄りIC 九州都市高速道路「足立ランプ」
約3分
無料駐車場 有(1,600台)
公式サイト 小倉競輪場