競輪の競走中に起きる「アンコ」は、危険と隣り合わせのプロ競輪選手の戦術

競輪の競走中に起きる「アンコ」は、危険と隣り合わせのプロ競輪選手の戦術

UPDATE:2019.09.11
競輪コラム競輪マメ知識

皆さんは競輪において、専門用語がどのくらいの知っていますか?

今回は競輪で使用される「アンコ」という専門用語について解説します。

私が競輪に出会ったばかりの頃、初心者向けの競輪本を買って用語集を調べたり、ネットで専門用語を調べながら、解説の話を聞きました。

競輪好きの皆さんは知っている用語かと思いますが、初心者の方は絶対にしっておいて良い内容なりますので、ぜひ参考にしてみてください。

競輪用語のアンコとは?

競輪 アンコとは

競輪では、専門用語の言葉が多く存在します。

その中でも、本日紹介するのは「アンコ」という用語になります。

競輪のアンコとは、レース中に3車が並走する展開になったときに、両側を挟まれて真ん中にいる状態の選手のことを意味します。

アンコになった選手は、先行選手が邪魔で前に進むことができず、両側にも選手がいて左右にも動けません。

アンコにあんると、動きを封じられたまま勝てないレース展開になることが多いんですね。

誰もアンコにならないレースもあるし、実際のレースを見るまでどういうレース展開になるかは分かりません。

しかし、結果的にアンコになると上位入手は望みが薄くなってしまいます。

またアンコ状態になると危険発生してしまうのです。

その危険に関しては後ほど紹介します。

競輪用語のアンコの由来はなに?

競輪 アンコ 由来

上記で説明した通り、アンコとは3車で並走している際に、真ん中に挟まれている選手の事です。

この用語の意味を知れば、由来が単純明快なので初めは、驚きました。

簡単に説明すれば、どらやきの事です。

アンコの周りに皮が合ってアンコは出てこれない状態ですよね。

まさしくその状態の事をアンコと言います。

このネーミングは誰が作ったのか解りませんが、競輪界では多く使われています。

使い方としては、自分の軸がアンコ状態になった!とか、他の選手にアンコにされて差し来れなかったなどです。

競輪の正式な用語では無いですが、競輪好きの人は結構使う言葉なので、初心者の方はぜひ覚えておきたい用語ですね。

競走中のアンコは非常に危険な状態

競輪 アンコ 非常に危険

アンコ状態では安易に身動きが取れない為、すごい速度で並走してくる自転車の中では一瞬のミスが落車に繋がってしまいます。

アンコ状態の選手が、少しバランスを崩したり、並走する選手と接触してしまうと、落車して後続車も犠牲になってしまったり、大きな事故を生む事もあります。

過去に競輪選手の内田慶がアンコが原因で競走中に落車して死亡してしまった事故が起こりました。

その当時の内容を紹介します。

アンコ状態で落車、競輪選手の内田慶の事故死

競輪 アンコ 内田慶

2008年9月11日、第51回オールスター競輪(一宮競輪場)第7レース(発走時刻、午後1時15分)に出走した際、最終周回2センター(3コーナー)付近において、主導権争いに破れて後方へと後退中の選手と、捲りを試みていた選手の3番手を追走していた選手との間に挟まれ落車しました。

この時他車との接触により前輪のワイヤースポークが全壊したため車体ごと前のめりに崩れ落ち、顔面からバンクに叩きつけられたことによる衝撃が致命傷となってしまいました。

これにより頭蓋骨を骨折し、うつ伏せのまま吐血して動けなくなり、すぐに一宮競輪場の近隣にある大雄会病院へ緊急搬送されたが、同日午後3時59分、外傷性くも膜下出血のため死去してしまいました。

享年28(27歳没)で通算戦績421戦82勝です。そのうち優勝17回です。

選手登録削除日は2008年9月12日になっています。

内田慶の事故死の真相はアンコ

競輪 アンコ 事故の真相

内田慶の事故死の真相は賛否両論ですが、アンコが原因と言われています。

競走中でアンコにされたので引いてる最中に、押さえ込まれている前輪を押し上げられ前輪を挟まれて前転しました。

そこで以下の議論がされました。

■何故あのタイミングで引いたのか。

■アンコにされてるんだから、引くなら引くでハンドル蛇行させて直ぐ引かず、モタモタしてしまったのか。

■なぜ2選手は内田の前輪が刺さっているのを無理矢理左右からあんなに大きく蛇行して振ったのか。

内田は確かに大柄で中距離独走ボケで、縦には動くが横には俊敏な動きがあまり出来ない選手でした。

あそこはボサッと居着いていたら危ないから、通常なら身体を当てて自分でコースを確保するが、モタモタしながらジワジワと引き、中々引き切らない謎の動きしてしまいました。

しかし、それにしても左右の2選手は本来失格でしょう。

本来ならその場合、死亡事故をさせてしまったので、アンコをしていた選手は選手資格剥奪になるような内容ですよね。

しかし競輪はスポーツ競技であり、レースの中での過失だから可哀想とかあっても、それが規則だから免許剥奪にはなりません。

この事例が原因で選手免許剥奪という結果になったら、競輪自体が立たなくなってしまいますね。

しかし、これはこれできちんと対処した上で、あれは過失だと同情される形が本来あるべき姿だと思います。

1人なら確かに選手を続けるのは辛くなるが、2選手失格ならそこまでの事は無かろうと思います。

そのアンコしていた伊藤繁選手は練習中の事故なのに野次られ、それでも誠心誠意尽くし、何年もトップクラスに君臨した選手です。

本人も罪悪感は絶対あるので、止む終えない事故になってしまったでしょう。

内田慶の事故死後のエピソード

競輪 アンコ 事故後

訃報の日のあとで、9月12日以降、第51回オールスター競輪最終日となる9月15日まで、一宮競輪場正門横に献花台が設けられました。

記帳欄には、地元以外のファンの名前が大勢見受けられ、多くの競輪ファンがその死を悼んでいました。

同大会4日目となる9月14日第10レース準決勝B戦において、出身高校の先輩でもあり、また同じ宇都宮競輪場をホームバンクとしている神山雄一郎が通算700勝を達成しています。

レース後のコメントでは、

「今日の勝利は自分1人の力では達成できなかった。
内田君とは(オールスター開催の)直前まで車誘導で一緒に練習した。彼の無念の分まで頑張ろうという気持ちでここまで走ってきた。」

という内容のコメントを、涙ながらに話していました。

2008年に開催された全プロ大会(奈良競輪場)で、上述の通り、個人追い抜き6連覇を達成したが、5連覇を達成した前年までとは違って内容が悪く、2位の倉野隆太郎を辛くも退けた形となったことから、レース後の優勝インタビューの途中でマイクを差し向けられた、解説の中野浩一が激怒していました。

さらに説教ともいえるような内容が5分ほど続いていました。

逆の見方をすれば、それだけ内田に期待するものが大きいことの表れであり、中野の話を内田も真摯に受け止めていた様子で、「自分でも今日の走りは納得いかなかった。」というコメントを残した他、終始落胆した表情を浮かべていました。

なお、翌年の全プロ大会(花月園競輪場)では、内田の7連覇がかかるはずだった個人追抜4km種目を「内田慶メモリアルレース」として行ない、場内の大画面モニターに2008年のレース映像を放映する形で内田の偉業を讃えました。

2009年には内田のホームバンクであった宇都宮競輪場においても、内田の遺志を組みたいという関係者の意向により、S級シリーズ開催として「内田慶メモリアルカップ」が行われました。

このエピソードを踏まえると、やはり競輪で死亡者がでるような事故は絶対に起こしては行けないと選手もファンも全員思ったでしょう。

今回は完全にレース中に起きてしまった事故なので、誰のせいでも無いでしょう。

しかし、アンコ状態では危険がつきまとう事は解って頂けたと思います。

今後の競輪では、死亡事故など絶対に起こらない事を願いたいですね。

アンコを利用して車券を買える

競輪 アンコを利用

競輪の車券を予想して購入する際に、ベテランの方はアンコになる展開を予想して車券を購入している事がわかりました。

掲示板などの皆さんの書き込みを見ていると、3連単の買い方は、人それぞれですよね。

競輪には、中央競馬のようにマルチとかフォーメーションという便利なものがないので(フォーメーションは競輪場によっては可能ですが)、工夫が必要だと思うし、また、競輪ならではの買い方もあるはずです。

車券戦術というほど立派じゃなくても、他の方々の買い方で参考になる部分もあると思いますので、参考に見てみたいと思います。

アンコ車券を軸に考える戦術

車券を買う際に、このレースはアンコが絶対に起きて、人気の選手が動けなくなると思った場合は、アンコ車券がオススメです。

このアンコ車券は結構ベテランの人も利用する買い方だと思います。

「アンコ車券」は皆さんの中にも買う人は多いかもしれませんが、スジの表裏で勝負したい時に、押さえとしてその両者を1、3着、さらに3、1着に固定して流すパターンですね。

まくりラインで勝負した時に、まくり屋が自分だけ届いてアタマ、番手が3着、逃げたラインの3番手が残って2着とかだと、配当はつきますよね。

簡単の言ってしまえば、人気の左右の車号の勝っておけば安心ということです。

しかし、この場合はアンコが起きる事を予想して、実際に起きた時に適用する内容ですので、少し特殊な内容になるでしょう。

まとめ

競輪 アンコ まとめ

今回は、競輪の専門用語のアンコについて説明させて頂きました。

競輪には、専門用語が多く存在します。

その中でもアンコは、ベテランの方や競輪を結構好きな方がよく使う内容です。

競輪場の予想屋さんも使用したりする言葉なので、理解していると聞いていて内容がわかるようになります。

しかし、アンコは非常に危険と隣り合わせの選手の技です。

事故などでレース展開も大きく変わってしまう事もあります。

レースの世界では、怪我はつきものなのでこの戦術は競輪では止む終えないです。

選手達もその為に日々トレーニングをしています。

レースが白熱するといろいろな仕掛けや技などもありますので、ぜひ競輪のレース中に起きるアンコはしっかり覚えておきましょう。