「ひろしまピースカップ2023(玉野競輪G3)」/アイキャッチ画像
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【広島71周年】「ひろしまピースカップ2023(玉野競輪G3)」/前節劇勝の守澤太志が連勝を目指す!

UPDATE:2023.12.27
レース記事

広島競輪場の開設を祝う「ひろしまピースカップ2023(玉野競輪G3)」が始まりますが、この表記からもわかるとおり、今回の開催地は”広島競輪場ではなく、玉野競輪場です”。

というのも、広島競輪場は大規模な改修工事期間に入っているため、隣県岡山の玉野にて代替開催する運びとなりました。玉野競輪場もまた同じく昨年3月まで改修工事をしており、玉野の記念競輪である「瀬戸の王子杯争奪戦」を広島で開催した縁があります。

こうした事情から、2025年7月予定の広島競輪場のリニューアルオープンまでは、玉野にて広島競輪の催しが行われることになるでしょう。

では、変則的な開催となる2023年の「ひろしまピースカップ」について、車券予想に役立つ情報を中心としてお届けしていきます。

この記事でわかること

  • 近年は松浦悠士が連続優勝!ただ今回はグランプリために不在で戦国乱世が到来
  • 守澤太志が前節で別府記念を快勝!ならばここも獲って記念連続Vを目指す
  • 逃げが決まりにくい玉野バンク!グレードレースでいよいよ極まるその特徴をデータで読み解く
  • イベントの目玉は「高木真備」および「クロちゃん」の美女と野獣!?年の瀬を彩るイベント情報



「ひろしまピースカップ2023(玉野競輪G3)」の詳細情報

開催年 優勝選手 所属支部
2018年 松浦 悠士 広島
2019年 岡村 潤 静岡
2020年 野原 雅也 福井
2021年 松浦 悠士 広島
2022年 松浦 悠士 広島

「ひろしまピースカップ」は、広島競輪場の開設を祝う記念競輪です。ただし、広島競輪場は「アーバンサイクルパークひろしま」として生まれ変わるため、大規模な改装工事に入りました。この工事は2025年に完了し、新生広島バンクとして同年7月にリニューアルオープンの予定です。

よって、今年の広島記念は、隣県岡山の玉野競輪場で開催されます。また、上記のとおり、広島のエースである松浦悠士選手が近年は活躍しておりましたが、今年は「KEIRINグランプリ2023(立川競輪GP)」直前のスケジュールとなったことで不出場に。こうした点からも、過去の傾向がそのまま当てはまらない開催になる気配が濃厚です。

<前回決勝回顧>「ひろしまピースカップ2022(広島競輪G3)」は松浦悠士の技巧が光る連覇!

車番 氏名 所属
1 松浦 悠士 広島
2 坂井 洋 栃木
3 久米 良 徳島
4 原田 研太朗 徳島
5 寺崎 浩平 福井
6 山田 敦也 北海道
7 犬伏 湧也 徳島
8 田中 晴基 千葉
9 石塚 輪太郎 和歌山

2022年のひろしまピースカップ。その決勝は、「KEIRINグランプリ2022(平塚競輪GP)」を目前に控えながら、地元記念連覇を狙う松浦悠士選手が大本命の一戦となりました。

年末の最終決戦を目前にしているため、無理はできない。しかし、地元記念を勝つ、それも連覇によるV3を達成したいという気持ちもある。何より、多くのファンが地元記念連覇の偉業達成を望んでいる。

こういった困難な状況においてなお、松浦選手はすぐれたパフォーマンスを見せてくれたのです。

「ひろしまピースカップ2022(広島競輪G3)」S級決勝/松浦悠士選手が接戦を制する

勝ち上がってきた選手たちも、当然に優勝を狙える実力者ばかりです。簡単なレースのはずもありません。それでも、松浦選手は巧みに原田研太朗選手の仕掛けに乗って3コーナーから4コーナーへ。

しかし、その松浦選手をさらに飲み込む勢いで、後方から栃木の坂井洋選手が猛追してきます。迎えた直線。坂井洋選手が完全に突き抜けようとするところにあって、松浦選手は冷静でした。妨害にならないヨコの動きでもって坂井選手を封じつつ、一方で減速することなく鋭く伸びて、原田選手に勝ちを譲らず。

かくして、松浦選手は3車が並ぶ接戦において、見事に地元記念の連覇を勝ち取ったのです。2車輪にも満たない着差によって導かれた1-2-4は、2車単は1番人気の730円、3連単は4番人気の4,010円という払い戻しでした。3人がいかに強い支持を集めていたかがわかる結果であった。そう申し上げていいでしょう。

銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想

銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想

地元タイトルを守るため、広島支部を中心として中国地区の有力選手があっせんされました。しかしながら、他地区から精強なメンバーにこそ、いよいよ心惹かれる面々がそろっています。

なんといっても、惜しくも年末の「KEIRINグランプリ2023(立川競輪GP)」の切符を逃したビッグネームがここを目標に切り替えたことが、現S級S班および元S級S班が各地区から集っている現況につながっているでしょう。

  1. 守澤太志(秋田):勝ちきれないなどと言わせない!別府記念から連勝を目指す
  2. 浅井康太(三重):GPを2度制した勝負強さは健在!今の玉野バンクは合っている
  3. 稲川翔(大阪):G3では連続して決勝進出中!G1タイトルホルダーとして主力間違いなし

現S級S班からは、秋田の守澤太志選手と福島の新田祐大選手が参戦。これだけでも北日本地区の強さがわかりますが、有力遠征勢を各地区から1名ずつに絞るため、北日本からのピックアップは前節優勝の守澤選手のみに限定しました。

他方、浅井康太選手と稲川翔選手も華々しい実績を残してきた存在であり、しかも今年は多数の優勝を重ねる活躍を見せています。惜しくもグランプリ出走権である「獲得賞金ランキング第9位」まで届かなかったものの、いずれ劣らぬトップレーサーな点に相違ありません。平和を謳歌するスポーツとしての激闘は、まさしくこの3人が主役となるでしょう。

シリーズ展開予想①/守澤太志(秋田):勝ちきれないなどと言わせない!別府記念から連勝を目指す

シリーズ展開予想①/守澤太志(秋田):勝ちきれないなどと言わせない!別府記念から連勝を目指す

秋田の守澤太志選手は、前節の「オランダ王国友好杯2023(別府競輪G3)」で優勝。周防国府杯争奪戦、朝日新聞社杯競輪祭とあわせ、ここ3節はすべて5着以内という超がつく安定ぶりで戦い抜いてきました。

もちろん、オランダ王国友好杯に関しては当サイトでも特集記事を作成していましたが、「別府での活躍はどうかな」と評価を下げたため、優勝候補として取り上げませんでした。これはまったくの失敗、痛恨であったと自戒しています。

守澤選手の活躍、すべてにおいて目覚ましいものでした。初日特選2着に始まり、二次予選1着、準決勝3着と勝ち上がり、決勝では切れ目のライン先頭を走りながら優勝をもぎとったのです。切れ目とはいえ、もとより自在型に近い力を持つ守澤選手であり、番手についた神奈川の内藤秀久選手とワンツーを達成しました。

この決勝では松浦悠士選手が落車棄権、三谷竜生選手が落車再乗で7着、地元大分の大塚健一郎選手が3着入線ながらも失格という残念なアクシデントもありましたが……。西日本の濃い面々がそろっていたにもかかわらず、不利な状況におかれていた東日本混成ラインが勝ちきったことは、称賛するほかありません。

「オランダ王国友好杯2023(別府競輪G3)」S級決勝/守澤太志選手と内藤秀久選手による東日本ラインワンツー

なお、この開催では「もう赤パンを脱いじゃおうかな」と、来季S級S班からの降格が決まっている守澤太志選手は話していましたが、主催者に怒られてちゃんと赤パンを履いていました。

12月のあいだはちゃんとS級S班ですし、お客さんから見てわかりやすい「最強の9名」の証なので、これは仕方のないところ。そんなほろ苦エピソードを吹き飛ばす堂々たる優勝から、今度は玉野での勝利もありえるかもしれません。なんといっても、それだけの力があるのですから。

シリーズ展開予想②/浅井康太(三重):GPを2度制した勝負強さは健在!今の玉野バンクは合っている

シリーズ展開予想②/浅井康太(三重):GPを2度制した勝負強さは健在!今の玉野バンクは合っている

誰もが知る名選手、「KEIRINグランプリ2015(京王閣競輪GP)」と「KEIRINグランプリ2017(平塚競輪GP)」と2回のグランプリ覇者。それが三重の浅井康太選手です。

以後も第一線で戦い続けてきたものの、特別競輪のタイトルは「朝日新聞社杯競輪祭2018(小倉競輪G1)」が最後となっているため、毎年あと少しのところでS級S班を逃す悔しさが続いてきました。

1984年6月22日生まれで、2023年12月現在で39歳の浅井康太選手は、幅広い年代にファンを持つ人気選手でもあります。当サイトでも上記の特集記事を公開しているように、その活躍は個人ブログやインタビュー記事など、さまざまな媒体で見ることができるでしょう。

そして、3節前には地元記念となる「泗水杯争奪戦2023(四日市競輪G3)」の決勝へ進出。福井の脇本雄太選手が本命と見られるなか、持ち前のレースセンスでもって巧みに立ち回り、5年ぶりの地元記念優勝を成し遂げました。かつて3連覇したこともあるこのタイトルは、今回が5度目の優勝となります。

続く競輪祭こそ勝ち上がれなかったものの、前節のオランダ王国友好杯の決勝ではアクシデントを避けつつの4着。その意味で、同シリーズで優勝した守澤選手にはリベンジを誓う戦いとも言えるでしょう。優勝候補の1人と呼ぶにふさわしい貫禄で、玉野へ乗り込んできます。

シリーズ展開予想③/稲川翔(大阪):G3では連続して決勝進出中!G1タイトルホルダーとして主力間違いなし

シリーズ展開予想③/稲川翔(大阪):G3では連続して決勝進出中!G1タイトルホルダーとして主力間違いなし

大阪の名選手といえば、最近では古性優作選手がすっかり一番手となりました。ですが、1985年2月20日生まれの38歳、稲川翔選手もまた大阪支部が誇る偉大なレーサーです。

かつて、「高松宮記念杯競輪2014(宇都宮競輪G1)」では白虎賞1着に始まり、一気に優勝まで駆け抜けました。その輝きは決して衰えることなく、今年も地元開催の「高松宮記念杯競輪2023(岸和田競輪G1)」で決勝に進出し、古性優作選手、佐藤慎太郎選手に続く3着に入線しています。

なお特筆すべきことに、今年の稲川選手は一時期の不調を脱した感があります。積み重ねた優勝回数は4回。これは2019年以来の活躍となりました。2023年12月15日時点の獲得賞金ランキングでも、先に紹介した守澤太志選手が第12位、浅井康太選手が第16位なのに続き、稲川翔選手は第18位です。

これは最近売り出し中の若手選手である、熊本の嘉永泰斗選手(24位)や栃木の坂井洋選手(26位)よりも上の成績であることは、ぜひとも注目したい点でしょう。また、やはり大阪支部の顔とも言える南修二選手(29位)を超える金額にもなっています。

その意味でいえば、今回のひろしまピースカップにおける、近畿の総大将とも言える立場です。タテヨコに戦える自在の力が、多彩な戦法の使える玉野では威力を発揮するはず。同地区からは仲野結音選手や南潤選手といった先行意欲の高い面々があっせんされている点も、稲川選手の車券貢献度の高さを予感させてくれています。

玉野競輪場のバンクの特徴

決まり手 1着率 2着率
逃げ 11.5% 13.9%
まくり 34.9% 24.4%
差し 54.1% 25.5%
マーク 35.6%

当サイトでは、玉野競輪場について総合的に解説した記事を公開してきました。この記事にもあるとおり、玉野バンクはどんな戦法でも戦いやすいものの、強いて言えば「逃げ」が不利な傾向にあります。

そして、この内容を補強するデータが、この項目初めに示した図表です。これは2014年以降の「玉野競輪場で開催された”G3競走”の決まり手データ(9車立て限定)」ですが、上記の特集記事での数字は”全競走”を対象としているため、差異が生まれています。

非常にわかりやすい点として、「記念競輪レベルになると、いよいよ”逃げ”が決まりにくく、”まくり”と”差し”の台頭が著しい」ことが挙げられるでしょう。

玉野バンクは、周長400mながら風の影響が大きく、逃げ選手より番手以降の選手、加えてまくりラインに展開が向きやすいという定説があります。上記のデータはそれを裏付けるとともに、2023年の玉野代替開催となる「ひろしまピースカップ」もまた、まくりと差しの強い選手に注目すべきことを示しています。

「ひろしまピースカップ2023(玉野競輪G3)」イベント情報

「ひろしまピースカップ2023(玉野競輪G3)」イベント情報

2023年の「ひろしまピースカップ」は、クリスマスイブも含めた年の瀬のビッグイベントとなりました。「KEIRINグランプリ2023(立川競輪GP)」を除く年間最後のグレードレースでもあり、イベント内容にも相当に気合が入っています。

とりわけ注目なのが、かつてガールズグランプリを制し、現在は動物保護活動を中心に幅広く活躍する「高木真備」さん、そして広島県東広島市出身の人気芸人「クロちゃん」さんが来場するところでしょう。

また、子ども向けのイベントや企画も充実しており、「行楽地としての玉野競輪場」「エンタテインメントとしての『ひろしまピースカップ』」を味わうのもまた一興。”平和”を冠したこの競走にふさわしいとさえ言えるかもしれません。

日付 場所 内容 備考
12月21日-24日 ウェルカムプレゼント 先着100名様にもみじ饅頭をプレゼント
12月21日-24日 クイズラリー アクリルキーホルダーがもらえるクイズラリー
12月21日-24日 飲食ブース クラフトビール「吉備土手下麦酒醸造所」
骨付き鳥・骨付きフランク「庵カフェ」
12月21日 飲食ブース コーヒー・ぜんざい「夢積珈琲」
12月22日-24日 飲食ブース ホットドリンク・クレープ「OCEAN」
おでん・自家製焙煎珈琲「BARUPA」
12月21日-22日 飲食ブース えびめし「いきな家」
12月23日-24日 飲食ブース 呉 海自カレー 護衛艦「とね」
お好み焼き「武蔵と三平」
揚げもみじ「紅葉堂」
12月21日-22日 エントランス 未確定車券抽選会 広島グルメが当たる抽選会
未確定車券2,000円分で1回
12月21日-22日 ステージ 予想会 4R・7R:知香里・和田誠吾
11R・12R:木三原さくら・西谷康彦
12月23日-24日 ステージ 予想会 4R・10R:木三原さくら・西谷康彦
7R・11R・12R:知香里・市田佳寿浩
12月23日 ステージ トークショー 高木真備・津田三七子
12月24日 ステージ トークショー クロちゃん・津田三七子
12月23日-24日 入場口横 キッズイベント ミニSLに乗ろう!
人力発電スロットカーレース
5連けん玉にチャレンジ
12月24日 入場口横 キッズイベント 外国人サンタクロースと撮影会
12月23日-24日 わんにゃんフェスティバル 保護犬たちとふれあうイベント
12月23日-24日 広島ブース 「広島神楽ブース」「トップス広島ブース」「広島観光ブース」
12月24日のみ広島観光親善大使も来場
12月21日-24日 エントランス リンカイブース アニメ『リンカイ!』プロジェクト特設ブース

「ひろしまピースカップ2023(玉野競輪G3)」まとめ

「ひろしまピースカップ2023(玉野競輪G3)」まとめ

今回の「ひろしまピースカップ」におけるトピックは2つ。「玉野開催であること」と「松浦悠士選手が不出場であること」でしょう。こうなると、例年とはまるで違ったアプローチが必要になります。

当記事ではその前提に基づいたアプローチから、このシリーズを俯瞰しました。さらに、車券予想に大きく貢献する優良おすすめサイトの情報もあわせることで、その精度はますます上昇するでしょう。グランプリ前の平和を祝うエンタテインメントを、存分に味わおうではありませんか。

玉野競輪場のアクセス

玉野競輪場のアクセス

岡山県玉野市にある玉野競輪場。今年はこのバンクにて、改装中の広島競輪の記念競輪「ひろしまピースカップ」が開催されることになります。

この玉野競輪場もまた2022年まで約2年に及ぶ改装工事を実施し、そのあいだの玉野の記念競輪「瀬戸の王子杯争奪戦」は、広島競輪場を借りて開催されました。同地区かつ地理的な関係もあって、互いに補完しあう形ができあがっています。

また、玉野の改装工事は非常にユニークな試みでも話題になりました。すなわち、競輪場を一望できる、客室から観戦可能なホテル『KEIRIN HOTEL 10』(ケイリン・ホテル・テン)がつくられ、本場開催再開後の2022年3月26日にオープンしたのです。

玉野バンクは改装でどのように生まれ変わったのか。スタジアム一体型ホテル『KEIRIN HOTEL 10』とは、どういう存在なのか。2023年、リニューアル後初めての本場開催となった「瀬戸の王子杯争奪戦2023(玉野競輪G3)」の特集記事で詳しく触れていますので、ぜひ上のリンクからご覧いただければと思います。

住所 岡山県玉野市築港5-18-1
電話番号 0863-31-5281
最寄り駅 JR宇野線(宇野みなと線)「宇野駅」
※無料ジャンボタクシー 約5分
最寄りIC 瀬戸中央自動車道「児島IC」
※国道430号線 等 約35分
山陽自動車道「早島IC」
※県道22号線 等 約45分
無料駐車場 有(2,200台)
公式サイト 玉野競輪場