なぜ、競輪のピストバイクのブームが過ぎたのか、理由を徹底解説!

なぜ、競輪のピストバイクのブームが過ぎたのか、理由を徹底解説!

UPDATE:2019.10.15
競輪コラム競輪マメ知識

競輪では「ピストバイク」という自転車が使われています。

一時期ブームとなり、多くの方が愛用していた頃もあります。

しかし、現在ではブームが去り、日常で利用する人は減ってきています。

本記事では、ピストバイクのブームはなぜ去ったのか、ピストバイクとはそもそもどんな自転車なのかを紹介していきます。

ピストバイクのブームなぜ去ってしまったのか

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競輪で使われるピストバイクは一時期スケボーやBMXの同じ様な道を辿り、1つのカルチャーとして発展していました。

この時は若い層の方が多く愛用しており、当時のピストバイクは10万円、20万円という高価なものが飛ぶように売れていました。

では、なぜピストバイクのブームが過ぎ去ってしまったのでしょうか。

その理由として「事故の多さ」にあります。

当時、ピストバイクを流行らした人物の「藤原ヒロシ」や「T19」はブレーキを取り付けずに雑誌やメディアでピストバイクを紹介していました。

ナイキの【ブレーキなし。問題なし。Just do it!】の広告にしてもしてもそうですね。

そのメディアに影響された若者らは当然、公道でブレーキを外したピストバイクを使用していました。

ピストバイクはブレーキが取り付けられていなくても、固定ギアになっているのでペダルの操作で止まる事はできますが、ブレーキを掛けてから止まるまでの走行距離は一般的なブレーキと比べて非常に長いです。

また、勢いよく回る為、ペダルを止めるにはそれなりの技術が必要になってきます。

競輪選手の様に日頃から訓練を積んでいるプロであれば、問題はないでしょうが、一時のブームに乗っかりピストバイクを愛用する様な初心者ではまず止める事ができないでしょう。

ピストバイクの一斉取り締まりが行われた。

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ブレーキを掛けるのに技術が必要なピストバイクは、2007年には死亡事故まで起きてしまいました。

そして、警視庁はブレーキの無いピストバイクは重大な交通事故に繋がる恐れがあると判断し、ブレーキの取り付けられていない違反自転車の一斉取り締まりを行いました。

また、この頃にはテレビに出演する様なタレントがブレーキの取り付けられていないピストバイクに乗り、捕まってしまったニュースなどもあり、ブレーキの取り付けられていない自転車が町を暴走しているとマスメディアにも大きく取り上げました。

ブレーキなしのピストバイクの世間からの風当たりはどんどん悪くなっていきました。

そして、このニュースを受けて自転車屋もブレーキをきちんと取り付けて販売する事が決まり、ピストバイクのブームが過ぎてしまいました。

現在では、ブレーキなしのピストバイクを使用するのはレース中の競輪選手くらいになってしまいました。

ピストバイクとは?

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なぜピストバイクのブームが過ぎてしまったのかをお話ししましたが、そもそもピストバイクはどんな自転車かご存知でしょうか?

ピストバイクの語源はフランス語からきています。

「ピスト」とはフランス語で競技トラックという意味です。

そして、この後ろに「バイク」が付いて、ピストバイク=競輪の競技用自転車という意味になります。

また、ピストバイクはトラックレーサーと呼ばれる事もあります。

競輪は陸上競技場の様なトラック(バンク)の中で行われる競技のため、トラックレーサーと呼ばれているんですね。

ピストバイクはロードバイクと見た目が非常に似ているので、詳しくない方にとっては同じ自転車と思うかもしれませんが、違う点がいくつかあるので解説します。

固定ギヤとフリーギア

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ピストバイクは一般的な自転車と違い「固定ギア」というギアが取り付けられています。

固定ギアとは空回りしないギアのことです。

一般的な自転車であれば、下り坂などで足を止めてもタイヤが回り続け、走り続けますよね。

これは、ギアが空回りしているためです。

そして、この空回りするギアの事を「フリーギア」と呼びます。

ピストバイクの様に固定ギアの自転車の場合は、下り坂などでタイヤが回り続けている限り、ペダルも一緒に回り続けるため、自転車が走行している限り足を止める事はできません。

速度が速くなってくればなるほど、タイヤの動きも速くなり、ペダルの回転数も上がってきます。

ピストバイクの様に固定ギアの自転車はスピード=ペダルの回転数と、ダイレクトに伝わってくるため、急な下り坂では素人では対応できないような速さでペダルが回ってしまいます。

そして、勢いの付いたペダルを止めるには、回り続けるペダルを踏ん張って力で止める事しかできません。

ペダルを踏み込んだ力の分だけ車体は前へ進みますし、ペダルを踏ん張って止めると車体は止まります。

また、後ろにペダルを回すとタイヤは逆回転する為に車体がバックします。これがピストバイクに付いている固定ギアです。

ブレーキを取り付ける穴がない

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現在販売されている街乗り用のピストバイクは事故の事も考えられて、ブレーキを付ける場所はありすが、本来ピストバイクは競技用自転車として作られているものなので、古いフレームや競輪の様な競技用として生産されているフレームにはブレーキを取り付ける部分がありません。

ブレーキを付ける穴がないフレームは穴を開けてブレーキを付けるか、ブレーキとフレームを繋ぐパーツを購入しブレーキを取り付ける事になります。

日本の公道を走る場合には前輪、後輪のブレーキの両方を付ける事が義務付けられています。

もし、ブレーキを取り付けないで公道を走行してしまうと、場合道路交通違反になってしまいます。

ピストバイクは固定ギアの為ペダルを踏ん張って車体を止める事もできますが、完全に止まるまでの距離が長いです。

特に素人であれば、ピストバイクで止まるには非常に苦労するでしょう。

ブレーキの無いピストバイクは、危険を察知した際に瞬時に止まる事が出来ない為に公道で走るのはとても危険です。

競技用のため、非常に軽量な自転車

ピストバイクの特徴の一つとして「軽さ」もあります。

ピストバイクは元々、競輪用に作られて自転車なので、完成者で5kgを切るものもあり、非常に軽量となっています。

5kgといえば、男性であれば片手で簡単に持ち上げられる重量です。

最近販売されている、ピストバイク風の自転車は見た目だけを意識しているので、重量は重くなっていたりしていて、本物のピストバイクに触れると、その軽さに驚くでしょう。

ピストバイクはロードバイクやマウンテンバイクとは違いスプロケットが一枚というのもいう所も軽量できる理由です。

しかし、軽いと言っても、競技用の自転車なので重量が軽いだけでなく丈夫にも作られています。

様々な技が行える自転車

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ピストバイクは固定ギアのため、一般的な自転車ではできない動きを可能にします。

その一つとしてバックする事ができます。

一般的な自転車であれば、当然バックはできませんが、固定ギアが取り付けられているピストバイクはバックが可能となっています。

また赤信号などで止まっている時に、固定ギアのピストバイクは一輪車のように前後運動が出来るため足を付かずにバランスを取り直立する事も可能です。

こういった動きは簡単に出来るの事ではないですが練習を重ねる事によって出来るようになります。

一つの技ができるようになると次の技へと難易度も上がっていきます。

技の事をトリックと呼ぶのですがトリックを練習してその動きを身につけるのもピストバイクの楽しみ方とされています。

スケートボードやBMXのようなエクストリームスポーツの要素がある為に若い方にも人気がある自転車だといえます。

ピストバイクがオススメの理由

ピストバイクはブレーキなしとして注目され、事故が多発してしまったため、ピストバイクは悪い自転車という認識が未だにあります。

しかし、そんなピストバイクを現在でもなお愛用を続けている方がいます。

なぜ、その用な方は最近流行りのロードバイクではなくピストバイクを使い続けているのでしょうか。

それは、一般的な自転車と比較して、自転車を乗る楽しさがあり、とても面白いからです。

そこで、なぜピストバイクを愛用し続けている方がいるのか、ピストバイクの魅力を紹介します。

固定ギアでまさに人馬一体!

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ピストバイクは固定ギアと呼ばれるギアが取り付けられていますが、その固定ギアと後輪が常に同期して回る感覚がなんとも言えません。

進みたい時には自分が漕いだ分だけ進み、進んだらタイヤの回転の勢いがペダルへ戻ってくるダイレクトな感覚はピストバイクならではです。

一般的な自転車であれば、下り坂は楽で良いかもしれませんが、ピストバイクでは自分の脚力でスピードを殺しながら運転するので、かなりの脚力を使います。

街乗り用のピストバイクであれば、ブレーキはありますが、基本的に走る時、止まる時のどちらも自分の足を使ってコントロールするので、まさに自転車と人馬一体を楽しめるでしょう。

周囲に注意して「魂を磨く」

ピストバイクで街を走っていると、非常に周りを注意するようになります。

ピストバイクにブレーキを取り付けていたとしても、急ブレーキをしてしまうとジャックナイフになり、大怪我をしてしまう事があります。

そのため、急ブレーキをしないように事前に減速するなどして、周りの環境に考慮する運転が必要です。

そのため、周囲の環境や流れを常に把握しながら、交通の流れに乗ってスムーズに走れるようにしなければなりません。

有名なピストライダーの「魂を磨く」という言葉もありますが、だからこそ、この言葉につながっているのかもしれません。

壊れにくく、丈夫な作り

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ピストの構造はロードバイク等と比べてシンプルです。

変速機構もなく、フレーム、フォーク、ハンドル、クランク、スプロケット、コグ、タイヤ、ホイール、ハブ、ブレーキの部品だけです。

大雑把な部品の種類ですが、数えられる程度の部品の数です。

そのため、ピストバイクは通常の街乗り程度では壊れにくく、非常に頑丈です。

そして、構造もシンプルなものなので、工具と知識は必要となりますが、各部品の交換も比較的容易にできます。

まとめ

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今回は競輪で使われるピストバイクはなぜブームが過ぎてしまったのか、ピストバイクとはどんな自転車なのか、ピストバイクをオススメ理由を紹介しました。

競輪ファンの方であれば、ピストバイクに憧れを抱いている人も多くいるでしょう。

街乗り用のピストバイクのブームは過ぎ去ってしまいましたが、現在でもな愛用し続けている方はいます。

なぜ愛用を続けているのかという理由は、ピストバイクはとにかく「乗るのが楽しい」という一言に尽きるかもしれません。

競輪ファンでピストバイクに興味を持っている方は是非一度乗ってみてはいかがでしょうか。