競輪の周回予想は重要で、選手は常に駆け引きをしながらレースに挑んでいる

競輪の周回予想は重要で、選手は常に駆け引きをしながらレースに挑んでいる

UPDATE:2019.09.11
競輪コラム競輪予想ノウハウ

競輪は同じコースを2000メートル走り順位を決めるレースですが、その中でも一番大事な周回というわれる部分を知っていますか?

競輪選手たちがどんな展開で動きや位置取りをするかでレース結果は簡単に変わってしまいます。

今回は、その周回で予想できる部分を紹介したいと思います。

競輪の周回とは何?

競輪 周回 予想

周回とはレースにおいては、発走から残り2周あたりまでのことを指します。

ケイリンのレースは、1周333mのバンクで6周、400mなら5周、500mなら4周が基本となり、約2000mを走ります。

そして、この約2000mという距離にはケイリンレースを楽しくする秘密が隠されています。

実は、人間には自転車でこの距離を全力で走り切るのは不可能、途中で足が動かなくなってしまいます。

そのため、いろいろな駆引きや作戦が生まれ、レースの予想を難しくしているのです。

周回でいろんな駆け引きがあり、さまざまな展開で予想外の結果が生まれます。

そんな競輪の周回に関して予想できるものは無いのか?という疑問を踏まえて紹介します。

競輪のレースの流れを把握して周回予想をする

競輪 周回 予想 レースの流れを把握する

競輪は、スタートを知らせる号砲でレースが始まります。

号砲が鳴ると、各車が発走台から一斉に飛び出します。

そして激しい首位争いが繰り広げられるのかと思いきや、そんな事は、まったくありません。

発走台から飛び出しはするもののレースが残り600mくらいになるまでは、一列棒状に並んだまま、のたりのたりと周回を重ねていくのであります。

なぜなら、先頭を走る選手が大きな風圧を受けるのに対し、番手(列の先頭を走る選手の真後ろの位置)を走る選手は風圧を受けずに脚力を温存することができるからです。

もし、9人の選手が一列棒状に並んだまま2000m程度をハイペースで走ったとしたら、二番手の選手は大楽勝です。

温存しておいた脚力をゴール直前で一気に放出することで、疲れきった先頭選手のことを、涼しい顔で抜かすことができるのです。

だから、トップスピードを維持したままゴールまでもがききれるぐらいの距離になるまでは、誰も列の先頭を走りたくはないのです。

選手が全速力で走り続けることができる距離を「もがける距離」と言います。

もがける距離は人によって違います。

そこで競輪は誘導員なるものを生み出しました。

誘導員は隊列の先頭を走り、風(空気抵抗)を受けます。

誘導員はレースに参加しているわけではないので、いくら風をうけてもレースに影響はありません。

誘導員は、遅すぎず速すぎずの一定のペースを保ちながら、レースが残り600mぐらいになるまで、選手たちを誘導するのです。

その間に選手たちは並ぶ順番を整え、これからの戦いに備えるのです。

レース本番は残りの一周半(残り600m)

競輪 周回 予想 勝負は残り一周半

さて、レースが残り一周半(残り600m)になると打鐘(ジャン)と呼ばれる鐘が鳴ります。

選手と観客に戦いの幕開けを告げる鐘であります。

このあたりで誘導員はバンクから外れ、レースは高速状態へと移行して行きます。

なぜなら、残り400mほどになれば、ゴールまでもがき続けることができる選手が現れるからであります。

こういった選手は番手選手にも差させずにゴールまで逃げ切るつもりでいます。

最後の直線で、マークした選手を抜かすことを「差す」と言います。

あるいは、「番手選手には差されるかもしれないが3着以内には粘ってやるぞ」、という気構えでいます。

彼らは、列の先頭で空気抵抗を受けながらも、自分の力で走っているので自力選手と呼ばれています。

後続の選手から逃げるように列の先頭を走っているので、「逃げ屋」とも呼ばれます。このように列の先頭で空気抵抗を受けながらも、根性でゴールまでもがききろうとする戦法が自力です。

自力という戦法は仕掛けどころ(もがき始めるタイミング)によって「逃げ(先行)」と「捲り(まくり)」に分類されます。

前述の例のような、残り400m辺りからの仕掛けは「逃げ(先行)」と言います。

また、とりあえず誰かに逃げさせておいて、残り200~300mになってから、先頭選手を一気に抜かそうとする仕掛けを「捲り」と言います。

最終周回では、自力選手同士による激しい首位争いが繰り広げられます。

自力選手(逃げ屋)は、「逃げ(先行)」と「捲り」を使い分けて戦います。

「捲り」を狙っている選手であっても、自力選手でありさえすれば、「逃げ屋」と呼びます。

最後の勝負!「逃げ(先行)」と「捲り」の決定的な部分

下の図から「逃げ(先行)」と「捲り」の違いを見ていきましょう。

競輪 周回 予想 逃げとまくりの違い

このような過程を経て、9人の選手は、クライマックスである最終直線を迎えます。

ここまで来ればゴールまでの距離はあとわずかです。残った脚力を使い切るべく全ての選手が全力でゴールを目指します。

2角 1=逃げ屋 2=追い込み(番手) 3=追い込み(3番手)

さて、話は戻りますが、最終直線に入るまでは、自力選手の後ろに番手選手がひっついています。

更にその後ろには大抵3番手の選手がひっついています(右図)。

自力選手の後ろに並んでいるこれらの選手のことを他力選手と呼びます。

最終直線に入ってからが、いよいよ他力選手の出番です。他力選手の戦法は、空気抵抗を受けないように誰かの後ろを走り、最後の最後、ラスト50mで自力を発揮して、上位の着を目指す戦法です。

また「50mくらいしか自力で走れないのでそうするしかない」という選手も少なくありません。

とにかく最終直線に入ったら怒涛のごとく追い込みをかけるのが他力選手です。

この戦法を「追い込み」と呼びます。

競輪 周回 予想 追い込み

また、自力(逃げ、捲り)と追い込みの中間の戦法を「自在」と呼びます。

自在選手は意表をつく作戦が得意なので穴を開けることもしばしばです。

「自力なのか、追い込みなのか?」、客と選手の頭を悩ませる悩ましい男、それが自在屋です。

競輪 周回 予想

基本的な3分戦でレース展開予想とは?

競輪 周回 予想 3分戦

競輪のレース展開というもの一番楽しい部分でもあり、難しい部分でもあります。

周回中に軸の選手がどんな仕掛けをするのか?

そしてレース展開を考えることこそが、競輪の醍醐味なのです。

何回かレースを見ればすぐに気付くポイントが存在します。

そのポイントを紹介します。

①スタートから全力で飛ばさない。

②ゆっくり回っているうちにラインを組んでいる。

③あるとき突然、誰かが動き出す。

④最後は全力疾走している。

これを見て、競輪を始めたばかりの人は直感で思う事があります。

「ゆっくり走る周回って、必要ないんじゃない?」

しかし、残念ながらそうでは無いのです。

すべての走りに意味があり、選手はずっと駆け引きしているのです。

まずはスタート。

号砲が鳴ってすぐに選手が挙って飛び出すレースもあれば、全員がなかなか前に行きたがらないレースもあります。

このスタートの段階で“位置取り”という駆け引きが始まっています。

レース中、前団に位置するか、中団を取るか、後方に構えるかで戦略か違ってきます。

主に先行する選手の得意な戦略に合わせた位置取りをするのが基本となります。

ゆっくりと回ってラインを組むところ。

ここは代表者による位置取りが決まってしまえば、あとは順に並んでいくだけ。

ただ、同じ先行選手の番手に付きたい選手が2人出てくると競りといって番手を奪い合う攻防が行われます。

あるとき誰かが突然動き出すのが、仕掛けるということです。

ここからレースが本格的に動き出します。仕掛けに付いていくか、様子を見るか。ここが最も重要な駆け引きになります。

残り1周半になると鐘が鳴らされます。これを打鐘(ジャン)といい、ここからはすべての選手が全力疾走しているように見えます。

しかし、実際には先行選手の番手で力を温存している選手がいたり、もう一段階ギアを上げて捲っていこうとしている選手もいたりするかもしれません。

ここでも駆け引きがくり返されて、最終4コーナーを超えてからゴール線までが本気の全力疾走になるのです。

以上が基本的な流れです。

周回を見てレース展開を考えて見よう

競輪 周回 予想 レース展開を考える

それに沿って具体的なレース展開を考えてみましょう。

9車立てでオーソドックスな3車×3の3分戦です。

実力差のあるラインでのレースで考えます。

・1番目に強いライン:①(先行)②(追込)③(追込)
・2番目に強いライン:④(捲り)⑤(追込)⑥(追込)
・3番目に強いライン:⑦(捲り)⑧(追込)⑨(追込)

ラインを確認すべく周回予想を見ると下記のようになります。

周回予想:①②③ ④⑤⑥ ⑦⑧⑨

さあ、それではレース展開を予想してみましょう。

号砲が鳴ってスタートします。

ゆっくりと回りながらラインを形成していきます。

すぐに選手たちは落ち着きます。

選手たちはどの並びで周回しているでしょうか?

初級編でラインを確認できるものとして説明しました「周回予想」とは、文字通り「周回している選手の並びを予想したもの」なのです。

競輪 周回 予想

誰かが動き出す、すなわち仕掛けるまではこの並びで周回することが予想されます。

どうしてこの予想になったのかというと、出走表の選手情報にある「S」の項目を見てください。

競輪 周回 予想

この数字を「S回数」と言い、号砲と同時に飛び出して先頭員のうしろに付けた回数になります。

この数字が多ければ多いほど、その選手が引っ張るラインは前団になる可能性が高いということなのです。

このレースの場合ですと⑥の S回数が圧倒的に多いので、⑥の 引っ張るラインが前団で回る可能性が高いということになります。

上記で考えた周回予想はこうなっていましたよね。

周回予想:①②③ ④⑤⑥ ⑦⑧⑨

①のラインは自分が一番強いとわかっていますから、このまま回っていれば勝てるので先には動きません。

先に仕掛けるのは④か⑦が先頭のラインでしょう。

一番弱い⑦は飛ばして逃げないと勝機が見出せないので先に動いて、①のラインよりも前にすんなり出たとします。

そういった状況を⑦のラインの「かまし先行」と言います。

いやいや、行かせないよと①が突っ張って自分が先に出たとします。

それを「つっぱり先行」と言います。

レースは基本的にこの2パターンのどちらかで展開していきます。

一番基本的なレース展開を把握する

⑦のラインのかまし先行が決まった場合の最もオーソドックスな展開はこうなります。

⑦のラインが行った後に④のラインも付いていくのが基本なので

⑦⑧⑨ ④⑤⑥ ①②③ となります。

④のラインは⑦のラインよりも強いので、もっと早くかまして

④⑤⑥ ⑦⑧⑨ ①②③となるでしょう。

そこで①のラインが発進です。

⑦のラインを超えて、④のラインを超えきったところでゴールすると予想できます。

その場合の着順として可能性の高いのは、①>②という強さの場合は下記にようになります。

・そのまんま、①②③
・④のラインの番手⑤が先行でタレた(疲れた)④を差して3着残しの①②⑤

この2点が基本です。もう少し買い目を広げるなら下記のようになります。

・最後に本線の番手が差して、②①③
・番手が差して、④のラインの⑤が残っての②①⑤
・④の3着残り目、①②④
・⑦の捲り3着、①②⑦

以上、6点が基本の買い目となります。

もうひとつ、①のラインがつっぱり先行したパターンを考えてみましょう。
⑦が来てもつっぱるので⑦が引く。

それを見た④も無理しないので、①②③ ④⑤⑥ ⑦⑧⑨ の、この並びで最後まで行くでしょう。

この場合の買い目は高確率で以下のようになります。

・そのまんま、①②③
・④の捲りが届いて、①②④

この2点が基本の回目になるでしょう。

また、もっと買い目を広げると以下のようになります。

・最後に本線の番手が差して、②①③
・番手が差して④の捲りが届いて、②①④
・⑦の捲りが届いて、①②⑦
・④のラインの番手⑤の追込が届いて、①②⑤

以上、6点が基本の買い目となります。

まとめ

今回は、競輪のレースで周回予想を紹介しました。

結果的に周回中では常に選手たちの駆け引きが行われてます。

周回予想のポイントを抑える事で、素人でも予想がしやすくなります。

①一番強いラインが捲るなら、そのまんま①②③か、先行ラインの番手残りの①②⑤

②一番強いラインが先行なら、そのまんま①②③か、別ラインの捲りが届いて①②④

これが競輪の最もオーソドックスなラインで周回からみた買い目予想です。

強いラインがつっぱり先行するか、引いて捲るかというだけで、展開が変わって買い目も変わります。

それが競輪の面白いところなのです。

次回はこの展開を基にしたレース展開の応用編を考えてみましょう。