驚愕!自転車にも車検があった!?実は競輪用自転車には車検のようなものがあるんです!

驚愕!自転車にも車検があった!?実は競輪用自転車には車検のようなものがあるんです!

UPDATE:2020.08.26
競輪コラム競輪マメ知識

身近な乗り物である自転車を使った公営競技(ギャンブル)である競輪ですが見た目は普通のロードバイクですが、公営競技に使われるため様々な決まりがあるのです。

競輪競技の検車(自動車における車検のようなもの)について詳しく解説していきます。

トリビアにはなりますが競輪を語る上では欠かせず必見です!

そもそも競輪とは?

競輪 検車

競輪(けいりん)とは、自転車競技法という特別法に基き指定された自治体が自転車競走を開催、この結果を賭けの対象としてパリミュチュエル方式により勝者投票券(車券)を販売する公営競技の一つであり、日本(北九州市)を発祥の地とする賭博です。

「競輪」の言葉を考え出したのは、当時毎日新聞西部本社・門司支局に勤めていた新聞記者・山本鹿男さんです。

当初は「きょうわ」または「きょうりん」と呼ばれたが、実のところ当時は関係者の間でも必ずしも統一されておらず、読み方の混乱が長く続きました。

後に鳴尾事件が発生した時に世間では「狂輪」や「恐輪」などと揶揄されるようになったこともあり、今の「けいりん」が定着したのは鳴尾事件後の1951年以降のことでした。

競輪における検車とは?

競輪 検車とは

レース前日(前検)やレース当日に行われる車体(自転車)検査のこと。これに合格しなければレースに出場できません。

自転車は、基本的に選手が各々整備を行いますが、開催日の前日、自転車の検査を行うのは「検車」の仕事です。

また、レースの前日に出走順に自転車を格納し、管理するのも検車です。
通常、競輪は「3日間」の日程で開催されます。

初日(予選)、2日目(準決勝)、最終日(決勝)と言うように開催されます。

その開催の前日、いわゆる「前検日」の昼前に、出場選手は、その競輪場に召集されるとともに、自転車の検査や身体の健康診断を受けます。

※ この自転車の検査のことを業界では「検車」と言い、自転車検査なのですが「車検」とは言いません。

そして、問題がなければ、無事「契約成立」となり、明日からの「競走」に出場することとなります。

以前、選手の自転車を運ぶはずの宅配便に不具合が発生し、肝心の商売道具である、自転車(レーサー)が届かなかった事があります。

選手は、自転車がなければ、「競輪」に出場、することが不可能なので、「契約不成立」で、「競走(競輪)」することなく、帰宅する事になってしまいます。

参加選手は、公正を期するため、開催期間中は、通信手段(携帯など)を没収され、外部と遮断され、選手宿舎に「缶詰め」にされます。

公営競技に不正防止は絶対必要

競輪 検車 不正防止

競輪は、公営競技(ギャンブル)であるため、そのレースにはお客様のたくさんのお金が賭けられています。

したがって、通常のスポーツよりも公正かつ安全に競技を実施することが求められます。

競輪場で働くJKAの職員は、主催者(競輪施行者=地方自治体)からの委託を受け、お客様に競輪を楽しんで頂くために、審判員や検車員等の専門知識と経験を身に付け、開催現場で日々公正かつ安全に競輪が行われるように努めています。

選手管理では、競輪開催が公正安全に運営されるための様々な業務を行います。

参加選手の受付や招集、健康状態の検査や出場資格の確認します。

選手が最大限のパフォーマンスを発揮できるような環境整備や、不正等を排除するための適切な保護管理、有事の際の選手との連絡調整等、その仕事は多岐に渡ります。

不正防止の本質に迫る!検車とは?

競輪 検車 不正防止の本質

先述の通り公営競技には不正防止が絶対です。

競輪開催に参加する選手の自転車を検査します。

選手の自転車に不備や故障の原因があっては、レース中に思わぬ大事故に繋がる危険がありますので入念な検査を行います。

ここで実際の検車場で行われる動きを見ていきましょう。

開催前日

参加選手の自転車の検査を行い、翌日以降のレースに備えます。

■専用機械による自転車の検査
■自らの手による自転車の検査
■目視による自転車の検査

目視だけではなく、専用の機械を使って徹底的に検査を行い不正を防止しています。

この検査のおかげで不正の心配なく、みなさんが安心して車券を買えるんですんね。

開催当日

開催当日にも予備的な検査として、自転車車両の検査を行います。

ここで合格できなければ開催当日のレースには参加できないので慎重に車両整備を行います。

レース直前の検査とは、レース中の事故等により破損した自転車の分解、整備、組立(タイヤの貼り付け作業等)翌日の番組、車番(枠番)決定後の出走選手の自転車の格納しています。

不正防止のためのもレース直前にも検査が行われ、公営競技の公平中立が担保されているのです。

競輪用の自転車は普通の自転車と何が違うのでしょうか?

競輪 検車 競技用自転車

競輪で用いられる自転車は「ピスト(レーサー)」と通称される、規格に基づいた専用仕様の一人乗りの競技用自転車でです。

固定ギアであり、ペダルを逆回転させることによって速度を制御するためブレーキはありません。

競輪の関係法令においては『競走車』(単式競走車)と呼称されており、この自転車はNJS規格(Nihon Jitensha Shinkoukaiの略称で現在のJKAに改称後もこの呼称が継続している)に適合する部品により製作されることが義務づけられており、なおかつ組み立て後の車体検査に合格しなければレースに使用することができません。

また、別途ブレーキを付けない限り公道での走行は道路交通法により禁止されています。

実は、ここ十数年ほど、ほとんど規格や素材が変更される事のないまま現在まで用いられているんです。

半世紀前の自転車同然といって良く、現在他のトラックレースで用いられるピスト競技用自転車とは大きな性能差があります。

これは公営競技としての公正さが念頭にあることが大きいですが、他にも規格緩和による部品代高騰の抑制、横方向への移動における操縦安定性の維持、落車事故時における衝撃吸収性、車両性能の向上に伴う過度の高速化による重大事故発生の防止など様々な要因が絡んでいます。

なお部品によってはタイヤやリムなど製造数や品質などの観点から事実上の一点物となっているものもあります。

フレームだけで10数万円以上の製作費が必要となるが、その他の部品は規則上の自転車における制限が存在するため、車体総額で50万円を超える事は珍しいです。

ちなみに競輪草創期には実用車や軽快車、タンデム式(複式競走車)の自転車でも競走が行われていました。

部品全般

競輪 検車 部品全般

ハンドル・サドル・クランク・ペダル・ギア・チェーンなどの部品は、規格に基づいて製作されたもの中から選択して使用します。

サドルは、一般の自転車と比べ細くて堅いです。

サドルを支える心棒(シートポスト)は、設定する高さが1,2mm違うだけでペダルを踏み込む際のバランスが変わるとされます。

サドルを高くすると加速しやすくなる半面、横から力がかかった際にバランスを崩しやすくなり、落車の危険が増すデメリットがあります。

ハンドルは、乗る選手の体型や脚質によって幅や湾曲、材質が異なります。

フレームとハンドルの固定部分(ハンドルポスト)は、身長や腕が長い選手ほど長く設定する傾向にあります。

ペダルはクリップ・アンド・ストラップモデルです。

選手が履く専用シューズの底には「サン」(桟)と呼ばれる溝の入った金属プレートが釘で打ちつけられており、このサンにペダルプレートを噛み合わせ、さらに靴の爪先をトウクリップで固定し、足をストラップベルトでペダルに縛り付けます。

これにより、ペダルを踏み込む力だけでなく引き上げる力も加速に利用することができます。

1980年代に登場しロードレースやトラックレースでお馴染みのビンディングペダルにNJS基準適合品はありません。

“位置につく”と足を着くことは出来なくなるので、スタートラインには号砲で飛び出すとロックが外れそのまま走り出せる専用のスタンドがあり、これに自転車をセットしてから乗ります。

車輪は直径が27インチと決められており、金属スポークおよびリムにより構成され、タイヤは外径675mm のチューブラー(チューブ一体型)タイヤを使用しますが、コースコンディションや脚質による選択は出来ません。

フレーム

競輪 検車 フレーム

車体となるフレームはクロムモリブデン鋼のパイプ(鋼管)を素材とした「クロモリフレーム」と呼ばれるもので、使用者の体格に合わせてオーダーメイドで製作されたものです。

フレームのうち、サドルを支える心棒(タテパイプ)の角度は乗る選手の脚質によって異なり、具体的には先行選手は後ろに重心をかけて乗る傾向にあるためタテパイプの角度も後ろに寝ています。

捲りの選手はチェーンの長さを短くし、踏み込む力が伝わりやすいようタテパイプの角度を立たせています。

競輪選手は、前輪軸と後輪軸を結んだ線よりもクランク軸がどの程度下げるか(ハンガー下がり)に気を神経をとがらせています。

ハンガー下がりが大きいと安定感が増す反面、力の伝わりが悪くなるためペダルの踏み込みが重く感じられるようになり、小さいと踏み込みを軽く感じるようになります。

ギア

競輪 検車 ギア

ギアは空回りのない固定ギアで、クランク側と後輪ハブ側のスプロケットの歯数を選手が自分で判断し交換します。

ブレーキは装着しておらず、減速したい時にはギアが空回りしないことを利用して後ろにペダルを踏む(「バックを踏む」という)。

競輪ファンの車券作戦においてポイントとして結びつく重要なルールの一つに「ギヤ倍数」があります。

ギヤ倍数とは、自転車についている前後2枚のギア(スプロケット)のうち、ペダルについているギヤ(大ギヤ)の歯車の数と後輪のギヤ(小ギヤ)の比率をいい、「大ギヤの歯車の数を小ギヤの歯車の数で割ること」で求めることができます。

各選手はレース前にギヤ倍数を申告し、数値は出走表に記載されます。

出走表掲載後に急遽変更する場合もあり、その際は場内で告知されます。

大ギヤの歯車の数は44から55、小ギヤの歯車の数は12から16と決められており、かつては最大倍数の4.58まで使用できていたが、2015年の開催からは男子は4.00未満(実質最大3.93)・女子は3.80未満(実質最大3.79)という規制 も加えられ、その制限のもとでギヤ倍数が決められています。

従来の競輪における一般的なギヤ倍数は3.5ないし3.6で、ギヤ倍数が低いほど漕ぐ力が軽くなりダッシュ力に優れています。

その逆では当然重くなることからダッシュ力は弱いがスピードに乗れば速くなり、高速を維持しやすくもなります。

一般の自転車のギヤ倍数は2倍強であるが、競輪で使用する自転車の場合は3倍強から4倍弱であり、競輪用自転車の特殊性が伺えます。

ギヤ倍数が大きいとペダル1回転で進む距離が長い反面加速にしにくく、小さいと加速はしやすいがペダル1回転で進む距離が短くなります。

「先行選手がギヤ倍数を普段より落とせば先行・逃げ切り狙い」「先行選手がギヤ倍数を上げれば捲り狙い」などが読み取れます。

まとめ

競輪 検車 まとめ

いかがだったでしょうか?

意外と知られていない競輪の規則や、自転車の法則性を知れたと思います。

競輪競走用自転車の構造上の違いや、公平性を担保するための検車について書いてみました。

公営競技の歴史は様々な不正との戦いの歴史でもあります。

より早く走るために進化していると思われがちですが、約半世紀ほど基本構造が変わっていないのは意外だったと思います

知らなくても車券は買えますが、知っていれば上級者にちょっと近づく?そんな情報を今後もお届けしていきます。