武雄競輪の開設を記念する大楠賞争奪戦2022(武雄競輪G3)が、2022年4月23日(土)から4月26日(火)の日程で開催されます。
広島の松浦悠士選手が連覇中のこの戦い、同選手の3連覇はあるのか。もちろん、今年も彼は武雄の地にやってきます。
迎え撃つは地元の佐賀支部勢。数々の名選手を生んだ武雄バンクで鍛え上げた肉体で、強大な遠征組に立ち向かいます。
果たして、その結末やいかに。あらゆる角度から、シリーズを完全予想していきましょう。
- 大楠賞争奪戦の傾向から優勝選手を戦略的に見定めよう
- 2022年の大楠賞争奪戦の主役は彼!有力選手をピックアップ
- 武雄バンクはどんな選手に有利?その特徴を徹底解説!
- 来場希望者はご注意!最大900名までの入場規制が実施されます!
目次
大楠賞争奪戦2022(武雄競輪G3)の詳細情報
開催年 | 優勝選手 |
2016年 | 浅井 康太 |
2018年 | 山田 英明 |
2019年 | 荒井 崇博 |
2020年 | 松浦 悠士 |
2021年 | 松浦 悠士 |
過去5回の大楠賞争奪戦では、上記の選手たちが優勝しました。三重の浅井康太選手が2015年と2016年を連覇したあと、共同通信社杯を挟んだ2018年開催では地元の山田英明選手が優勝。さらに翌年も同じく地元の荒井崇博選手が優勝し、佐賀の誇りを見せつけました。
ところが、2020年と2021年は、広島の松浦悠士選手が黒船来航とばかりに圧巻の走り。S級S班のパワーを存分に発揮した形です。2022年の今回開催も、松浦悠士選手は堂々の九州上陸。その他、強力遠征勢も参戦を予定しており、タイトルを争っての激戦の予感です。
銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想
4月下旬、いよいよ暖かくなってきた九州の地にて始まる2022年の大楠賞争奪戦。国の天然記念物にも指定されている武雄の大楠(別名「川古の大楠」)は樹齢3,000年以上にも及ぶといわれ、まさに悠久の歴史が見つめる戦いとなります。
参考資料:川古の大楠 – 武雄市観光協会
- 松浦悠士が獲る!3連覇を目指して突き進む
- 佐藤慎太郎が総合力でガハハと笑う!
- 地元の雄が駆ける!山田庸平の快走あるぞ
有力選手はS級S班を筆頭に数多いですが、なかでも注目なのはこの3選手でしょう。無論、一次予選、二次予選、準決勝、そして決勝と勝ち上がることが期待されます。
どういった属性を秘めており、いかなる活躍が期待されるのかについて、各選手ごとに項目にわけて解説していきましょう。
シリーズ展開予想①/松浦悠士が獲る!3連覇を目指して突き進む
威風堂々、S級S班!
松浦悠士選手が出場するからには、まず決勝まで勝ち進まないはずがない。そこまで断言していい安心感があります。2月から3月までの活躍を見ても……。
- 春日賞争覇戦2022(奈良競輪G3):決勝進出1着[優勝]
- 読売新聞社杯全日本選抜競輪2022(取手競輪G1):決勝進出2着
- 金鯱賞争奪戦2022(名古屋競輪G3):決勝進出落車棄権
- ウィナーズカップ2022(宇都宮競輪G2):決勝進出2着
- 瀬戸の王子杯争奪戦2022(玉野競輪G3):決勝進出2着
ご覧のとおり、落車棄権のアクシデントがあった金鯱賞争奪戦以外、すべて2連対。しかも、奈良では優勝を勝ち取りました。さらに言うなら、G1競走とG2競走が含まれている点も驚くべきことです!
これほどに安定した強さ。競輪界でも屈指の安定感というほかありません。松浦悠士選手が今開催で決勝進出を逃そうものなら、それ自体がもはや大波乱とさえ言えます。
シリーズ展開予想②/佐藤慎太郎が総合力でガハハと笑う!
止まらない45歳。今年も元気に駆け抜けるのが、福島の重鎮、北日本の主柱、何より競輪界の宝のひとつである佐藤慎太郎選手です。
今年も2月の「たちあおい賞争奪戦2022(静岡競輪G3)」で早速優勝を飾り、S級S班の健在っぷりをアピール。力強い差し脚は、さらに成長しているようですらあります。
今回の大楠賞争奪戦には、「湘南ダービー2022(平塚競輪G3)」を経ての参戦になりますが、どちらでも活躍してくれることでしょう。彼もまた出る競走においては、「極めて順当に勝ち上がる」力を持った選手なのですから。
シリーズ展開予想③/地元の雄が駆ける!山田庸平の快走あるぞ
地元の佐賀支部も負けてはいません。記念クラスの逸材が多数参戦し、タイトルの奪還に燃えています。特に注目されるのは、このレースを制した経験のある山田英明選手でしょう。しかし、最近の充実度から、弟の山田庸平選手のほうにフォーカスを当ててみたいと思います。
1987年11月8日生まれの34歳。今年は6開催で19走して早くも優勝2回。特に、前節の「サンケイスポーツ杯争奪戦(松山競輪F1)」ではピンピンピン、全3走1着の完全Vを達成しました。
これから「湘南ダービー2022(平塚競輪G3)」、「オッズパーク杯(岸和田競輪F1)」と転戦し、いよいよ地元記念となる大楠賞争奪戦へ帰ってきます。ぜひとも調子を最高に持っていって、この決戦の舞台へ降り立ってほしいものです。
武雄競輪場のバンクの特徴
武雄競輪場については、当サイトでもその魅力を総合的に解説する記事を公開し、あらゆる角度から武雄を楽しめる土壌を作らせていただきました。
この記事を読むだけでも武雄バンク攻略の糸口は掴めますが、当記事でもさらに武雄バンクの「濃いところ」を解説。大楠賞争奪戦を予想し尽くすための材料を提供していきます。
- 九州で一番長い直線は多くのチャンスを生む
- ラインだけに頼る予想は危険!
- 爆発的な差し脚が勝負の決め手になりえる
武雄バンクの特徴として挙げられるのは、上記の3つです。総合的に整ったバンクである武雄であるからこそ、その特徴を知っておくことはとても重要でしょう。各項目ごとに詳細をお教えします。
特徴①/九州で一番長い直線は多くのチャンスを生む
この武雄バンク、実はかなり直線が長いのが特徴です。九州にある競輪場のなかで最も長く、さらに言えば周長400mとしては、43場ある全国のバンクでも最長の64.4mのみなし直線を持っています。
もちろん、かつての熊本競輪場に代表される周長500mバンクのロングストレートほどではないにしても、かなり戦略の幅が広い環境なのは間違いないといえるでしょう。
したがって、逃げでもまくりでも差しでも、あらゆる戦い方が輝く舞台です。よほど後ろに置かれない限りは、思わぬ距離差を逆転しての大勝利のある、ロマンにあふれたロケーション。それが武雄の面白さなのです。
特徴②/ラインだけに頼る予想は危険!
武雄のバンク特性は、周長400mでクセの小さい全体像ゆえに、どのような戦略や戦術でも勝負できる点にあるところを説明しました。これに加えて、もうひとつの特徴が顔を出します。それが「意外とライン決着が少ない」ということです。
まるでライン独占がないわけではありません。しかし、ほかのバンクに比べれば、「筋違い」が起きやすいのが武雄バンクの特徴です。「このラインが強いから、基本的にこのラインだけで決まるだろう」という思い込みこそが最大の敵になると心得ましょう。
もっとも、これはほかの競輪場についても言えることです。「思い込みや先入観は、常に疑ってかかること」。そのうえで、ここに挙げた特徴をインプットすれば、新しい車券の道が見えてくるものです。それこそが、真に勝利へと続く道筋かもしれません。
特徴③/爆発的な差し脚が勝負の決め手になりえる
3つ目の特徴は、武雄バンクにおける決まり手です。1着の「差し」率が50%もの高水準。自力型選手が順調に直線に入ったとしても、決して安心できない現実がそこにあります。
とりわけ複数のラインが入り乱れたレースともなれば、「自力型全滅の追い込み型上位独占」の気配さえも出てきます。これは好配当につながるチャンスでしょう。
他方、2着決まり手もマーク42%と高いことから、「自力型が残るときはきっちり残る」「番手選手に差させない展開がある」事実も示しています。レース展開によって千変万化する、まさしく総合型バンクたる武雄の真骨頂です。レースごとに丹念に展開を予想し、どこのラインが最も有利な形で直線を迎えるかを推理していきましょう。
大楠賞争奪戦2022(武雄競輪G3)のまとめ
本格的な春の気配が漂う武雄において、雄渾な歴史が見つめるなかで行われる大楠賞争奪戦。S級S班の選手も複数出場する戦いは、野心とプライドのぶつかり合う記念競輪として、記録にも記憶にも刻まれるシリーズになるでしょう。
ファンとしては、それを最高の思い出とともに過ごしたいものです。応援し、車券で勝ち、大団円を迎える。さあ、最高のエンディングに向けて、力いっぱい踏み出す時です。
武雄競輪場のアクセス
住所 | 佐賀県武雄市武雄町4439 |
電話番号 | 0954-23-2701 |
佐賀県武雄市にある武雄競輪場。佐賀県西部に立地する地方都市で、今年も熱い戦いが始まります。
どちらかといえば、自動車のほうがアクセスしやすいロケーションかもしれませんが、もちろん公共交通機関でのアクセスも十分に可能です。それぞれのアクセス方法について、見ていきましょう。
なお、いずれの方法で来場するにしても、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策は万全に行ったうえで、本場では係員の皆様の指示に従うことが大切です。
また、今回は「最大900名までの入場規制」が実施されるほか、入場の際には「入場届け」への記入が必要です。今なお新型コロナウイルスの猛威は世界中で健在なため、重々に配慮をしたうえで、身分証明書を持参して観戦を行いましょう。
電車・バスでのアクセス
武雄競輪場の最寄り駅は、JR佐世保線の「武雄温泉駅」です。同駅は九州新幹線の西九州ルートに位置していることもあり、今後ますますの発展が望まれる立地です。開業すれば、さらに利便性が良くなるでしょう。同ルートの開業は、2022年9月23日が予定されているため、今回の大楠賞争奪戦ではまだ使用することはできません。
武雄温泉駅から本場までは、徒歩にして20分以上の距離があります。無料送迎バスは1本しかないため、利用する際は必ず時刻を調べてからにしましょう。また、同バスはJR佐賀駅を始発としており、そこから乗ることも可能です。
武雄温泉駅から有料の路線バスを使うのが、最も安定したアクセス手段です。最寄りのバス停は「たけお競輪場(武雄競輪場)」です。昭和バス武雄・多久線の「竹下町(佐賀県)」行きや、祐徳バス祐徳線の「下西山車庫」行きを利用しましょう。JR九州バス嬉野線も本数が多く、利用しやすくなっています。
自動車でのアクセス
武雄競輪場の最寄りインターチェンジは、長崎自動車道の「武雄北方IC」です。降りてからは約10分ほどの道のりになるでしょう。
また、国道34号線を利用してのアクセスも有用です。佐賀方面からの場合は「天神崎交差点」からゆめタウン方向へ左折、佐世保方面からの場合は「武雄高校前交差点」で右折し、さらに「競輪場北交差点」で右折しましょう。
本場は約1,900台を収容可能な無料駐車場を備えているため、これらの利用が推奨されます。