中野カップレース2022(久留米競輪G3)が、2022年6月25日(土)から6月28日(火)までの日程で開催されます。南西を鎮守する久留米競輪場において行われる激闘の予感が、日を追うごとに高まります。
ポスターを飾るのは、福岡を代表するご当地VTuberである、舞鶴よかとさんです。西日本有数の繁華街、天神の一角の地名である舞鶴に源流を持つ彼女は、記念競輪をPRするのがよく似合う華を持っています。
S級S班の選手が多数臨戦する今回の中野カップレース。このシリーズのゆくえを戦略的に展望しつつ、有力選手情報や久留米バンクの攻略情報をお伝えしていきます。
- 久留米競輪の記念競輪である中野カップレースの概要を把握!
- 今回の中野カップレースの注目は誰?押さえておきたい選手を解説!
- 久留米バンクの攻略法!今後も役立つ情報を3つのポイントから
- レインボーカップチャレンジファイナル開催!このチャンスを掴め!
目次
中野カップレース2022(久留米競輪G3)の詳細情報
開催年 | 優勝選手 | 所属支部 |
2017年 | 長島 大介 | 栃木 |
2018年 | 浅井 康太 | 三重 |
2019年 | 平原 康多 | 埼玉 |
2020年 | 清水 裕友 | 山口 |
2021年 | 吉田 拓矢 | 茨城 |
過去5回の中野カップレースは、全国のS級S班の選手たちが並んでいるのが一目瞭然です。とりわけ吉田拓矢選手のような伸び盛りの選手も勝ち取っており、「未来を感じさせる逸材」に注目できるかどうかが重要と言えるでしょう。
一方、地元勢の優勝は2014年の坂本亮馬選手まで遡らねばならず、またそれ以前、4日間開催導入後の2002年から2013年まではすべて遠征勢が優勝しています。
福岡支部の選手たち、とりわけ久留米をホームバンクにしている選手たちが激戦を戦い抜くためには、連係において力を発揮しやすい九州勢が数多く勝ち残ることが必要になるでしょう。
銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想
初夏の久留米を彩る中野カップレース。かつて久留米に所属していた、レジェンド中のレジェンドである中野浩一選手を称える競走でもあります。
今年もパワフルなメンバーが集合。予想する側にとっては嬉しい悲鳴につながる力強い顔ぶれが並びました。
- 堂々進撃!平原康多の「競輪力」が存分に発揮される
- 好調維持で注目!郡司浩平もまた中心を担える総合力
- 野田源一が地元の利を生かして前進へ
とりわけ優勝候補と目されるのは、埼玉の平原康多選手と神奈川の郡司浩平選手でしょう。遠征勢が強いレースであることは、先の項目で解説したとおりです。今年も彼らを中心に、シリーズは展開していくのは間違いありません。
そこに地元勢がどれだけ抵抗できるか。ベテランの野田源一選手に注目し、彼の調子から決勝進出の目を探ります。
シリーズ展開予想①/堂々進撃!平原康多の「競輪力」が存分に発揮される
変わらず至高の強さを維持し続ける、埼玉の平原康多選手。「日本選手権競輪2022(いわき平競輪G1)」では特選予選、ゴールデンレーサー賞、準決勝とすべて1着。それだけに、決勝4着はとても悔しかったでしょう。それでも、超一流の輝きを見せつけてくれました。
この中野カップレースには「高松宮記念杯競輪2022(岸和田競輪G1)」を経ての参戦となるだけに、大一番での良好なコンディションのままにやってきてくれるのではと期待が持てます。
身長184cm、体重95kg。これぞ競輪選手というタテにもヨコにも強い、傑出した存在である平原康多選手が、初夏の久留米の大本命です。2019年に続く優勝をもぎ取る存在として、十分に一押しできるのは間違いありません。
シリーズ展開予想②/好調維持で注目!郡司浩平もまた中心を担える総合力
神奈川の郡司浩平選手も高いレベルをキープしています。「日本選手権競輪2022(いわき平競輪G1)」でこそ準決勝失格という結果になってしまいましたが、「五稜郭杯争奪戦2022(函館競輪G3)」では安定した競走を展開。決勝2着の準優勝を勝ち取りました。
こちらも「高松宮記念杯競輪2022(岸和田競輪G1)」から、中野カップレースへやってきます。その次は「サマーナイトフェスティバル2022(玉野競輪G2)」が控えており、トップクラスの選手たちのタフネスを存分に感じさせてくれます。
今年も5月末までの年間勝率は46.3%とハイアベレージ。「読売新聞社杯全日本選抜競輪2021(川崎競輪G1)」以来の特別競輪Vを勝ち取るためにも、この記念競輪を良い形で終わること、何はともあれ決勝進出を果たすことは至上命題といえるでしょう。
シリーズ展開予想③/野田源一が地元の利を生かして前進へ
地元福岡支部で、久留米競輪場をホームバンクとしている選手は、複数名が今回の中野カップレースに出場を予定しています。その中から、野田源一選手をピックアップして紹介しましょう。
1978年12月11日生まれの43歳。小倉のきらりと輝くスキンヘッドが北津留翼選手ならば、久留米のスキンヘッドといえばこの野田源一選手です。毎年高いレベルでS級1班としての戦いを続けており、6月初めの「桃太郎杯争奪戦(玉野競輪F1)」では見事に優勝を飾りました。
6月はほかの第一線の選手と同様に「高松宮記念杯競輪2022(岸和田競輪G1)」で戦い、ホームバンクの決戦へと戻ってきます。
今年すでに2つの開催で優勝しているように、出来はとても良い野田選手。相手は非常に強いですが、九州勢と連携して勝ち上がることによって、タイトル奪取の願いも叶うかもしれません。
久留米競輪場のバンクの特徴
久留米競輪場は、クセの少ないバンクと言われます。総合力が発揮されるバンクであり、ゆえにこそ競輪らしい真っ向勝負が見られやすいとも言えるでしょう。
- 周長400mのプレーンなバンク
- 展開次第でいかようにも!ラインの総合力が肝心
- ヨコに強い選手歓迎!2013年走路改修の効果
久留米バンクを解説するにあたり、上記の3点に注目しました。また、当サイトでは久留米競輪場を総合的に特集した記事を公開しておりますので、あわせてご覧いただくことで、より理解が深まるでしょう。
特徴①/周長400mのプレーンなバンク
全国に43ある競輪場のなかでも、久留米競輪場はオーソドックスな部類に入るバンクを有しています。周長は400m、見なし直線は50.7mで、自力型でも他力型でも勝負になる土壌です。
ホームおよびバックの幅員もほどほどで、カントも平均に近い角度のため、適切な仕掛けを選択したラインにこそ勝利の女神が微笑むでしょう。バンク慣れよりは単純な力差によって勝敗がつきやすいコースといえます。
特徴②/展開次第でいかようにも!ラインの総合力が肝心
1着決まり手と2着決まり手のデータからもわかるとおり、逃げ、まくり、差し、いずれが得意でも戦えます。一方、2着のマーク回数がやや多くなっており、強い自力型がそのまま先頭で駆け抜けやすい傾向が見受けられるでしょう。
競輪全体のセオリーともいえますが、ラインをけん引する強い選手を見つけるとともに、連係の要となる2番手の選手を見極めることが大切です。番手選手が先頭にしっかりついていき、時には番手の仕事として別線を止められるかどうかを吟味すること。車券予想においても、オーソドックスな考え方が求められます。
特徴③/ヨコに強い選手歓迎!2013年走路改修の効果
前に踏み込む加速力や最高速度を「タテ」というのに対し、別線をけん制し、時には肉体によって落車させない程度に加速を阻む動き、さらには他のラインに乗り換えることも含めて「ヨコ」の動きと言いますが、久留米ではヨコをしっかりできる選手が上位に食い込みやすいでしょう。
久留米競輪公式も認めているとおり、2013年の走路改修によってさらに走りやすくなったバンクでは、ライン同士の争いが熾烈な傾向を呈しています。したがって、イン待ちにせよアウト競りにせよ、ヨコの動きに強い選手が好機を得て、上位に入線することになるのです。
無料で提供されている数字では、そのすべてを把握するのは難しいかもしれません。そのような時は、直近成績や当地成績、加えて勝率、2連対率、3連対率といった客観的なデータから能力を推し量ることで、力関係を類推することが可能です。
レインボーカップチャレンジファイナルは特別昇班を懸けた戦い!
所属 | 氏名 | 期別 |
福島 | 窪木 一茂 | 119 |
愛知 | 牛田 樹希斗 | 119 |
静岡 | 深瀬 泰我 | 119 |
京都 | 徳田 匠 | 119 |
宮城 | 上遠野 拓馬 | 119 |
福島 | 大高 彰馬 | 119 |
愛知 | 佐藤 竜太 | 119 |
福島 | 邊見 光輝 | 119 |
和歌山 | 石塚 慶一郎 | 119 |
中野カップレースの最終日、6月28日(火)の第9R。企画競走として、「レインボーカップチャレンジファイナル」が予定されています。これは先だって行われた水戸黄門賞における「レインボーカップA級ファイナル」のA級チャレンジ版。上位3名がA級2班に特別昇班する戦いです。
フレッシュな119期の選手たちがずらりと9名そろいました。なお、これら出走選手は2022年6月中旬現在の情報であり、もし事前に欠車が出た場合、熊本の松本憲斗選手が第1位、同じく熊本の北川大成選手が第2位として、補欠に選ばれています。
所属だけで言えば、北日本勢が4名、うち福島支部が3名という濃厚さですが、同期相手にバチバチの戦いになることは間違いなく、簡単にラインでまとまることはないでしょう。このレースもまた「未来」まで含めて楽しみな1戦です。
中野カップレース2022(久留米競輪G3)のまとめ
複数のS級S班選手を中心とした豪華メンバーで開催される中野カップレース。さらに、最終日には未来の競輪を背負う若武者たちによる特別昇班をかけたレースも行われるため、その注目度は否が応でも高まります。
土曜日から火曜日までの開催ということもあり、場合によってはライブ観戦が困難かもしれません。その場合は前売りによる車券購入、および各VTR視聴が容易という競輪の利点を存分に活かし、「久留米で何が起きたのか?」を存分に楽しんでいきましょう。
久留米競輪場のアクセス
住所 | 福岡県久留米市野中町2 |
電話番号 | 0942-43-3996 |
中野カップレースの舞台は、福岡県久留米市の久留米競輪場です。熊本競輪場が熊本地震を経て改装工事中のため、2022年現在では最南端の競輪場ということになるでしょうか。
熊本競輪場の工事が終わるまでは、同競輪場の記念競輪もこの久留米で行われることになっています。ともあれ、中野カップレースは久留米競輪場の開設を祝う記念競輪であり、熱気高まる競走が期待されるでしょう。
電車・無料送迎バスでのアクセス
久留米競輪場の最寄り駅はJR鹿児島本線の「久留米駅」、および西鉄大牟田線の「西鉄久留米駅」です。
しかし、いずれの駅からも徒歩圏でないため、JR久留米駅および西鉄久留米駅を経由する無料送迎バスを乗り継ぐのが、公共交通機関を用いたアクセス方法となるでしょう。
久留米市内は西鉄バスが数多く走っていますが、このバスの運行は堀川バスが担っています。
また、JR久留米駅を始発として西鉄久留米駅を経由する便に比べて、西鉄久留米駅を始発とする便のほうが非常に多くなっています。このため、時間によっては西鉄久留米駅から無料送迎バスを利用するのが確実でしょう。
JR久留米駅から西鉄久留米駅までは、有料ではあるものの、多くの路線バスが運行しています。
自動車でのアクセス
久留米競輪場の最寄りインターチェンジは、九州自動車道の「久留米IC」です。下りてからは約10分程度で本場へ到達できるでしょう。
近隣に、約1,800台を収容可能な無料駐車場が用意されています。こちらを利用することで、節約しての駐車が可能になります。