ふるさとカップ 2022
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ふるさとカップ2022(弥彦競輪G3)を完全予想!

UPDATE:2022.09.09
レース記事

まさしく故郷の温かさを感じさせる名称、ふるさとカップ。新潟県西蒲原郡にある弥彦競輪場の開設を祝う記念競輪です。全国で唯一の村営の競輪場を舞台に、今年も思い出に残る競走が始まります。

ふるさとカップは、地元の新潟支部勢の存在感が大きな競走です。ひいては、関東地区の選手の活躍が、相対的に多く見られることになるでしょう。

そうした傾向が見える近年の優勝選手を概観するとともに、今回の開催で優勝候補と言える選手たちを紹介しつつ、車券予想の大きな力となる弥彦競輪場のバンク特性を解説していきます。必要な知識をたっぷりと仕入れて、「温かなふるさと」での勝利を手に入れましょう。

この記事でわかること

  • 地元最強!?ふるさとカップの優勝選手の傾向を確かめる
  • 2022年のふるさとカップを引っ張る3人の猛者
  • 弥彦バンクは逆転の宝庫?バンク特徴を把握して車券力アップ!

ふるさとカップ2022(弥彦競輪G3)の詳細情報

開催年 優勝選手 所属支部
2016年 浅井 康太 三重
2017年 諸橋 愛 新潟
2018年 諸橋 愛 新潟
2019年 諸橋 愛 新潟
2020年 平原 康多 埼玉

4日間開催となった2002年以降、ふるさとカップは11回開催されました。そのうち地元である新潟支部勢は5回制しており、単純に計算すれば「2回に1回は地元選手が優勝する」ということになります。

さらに、上記の一覧でもわかるとおり、2017年から2019年までは、新潟支部のエースである諸橋愛選手が3連覇を達成。毎年賞金ランキング上位に入り、2018年にはS級S班としても活躍した力量が、明確に表れています。

もちろん、今年も諸橋選手はこのシリーズへ出場。ここから先の項目でも優勝候補の一角として取り上げ、最近の調子などを含めて解説しますので、ぜひじっくりとご覧ください。

銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想

銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想

競輪において、新潟は関東地区に分類されます。したがって、今までのシリーズも、そして今年の開催においても、関東勢が大いにその存在感を示すことになるでしょう。

無論、全国から一流の選手がそろうのは間違いないですが、主役は地元新潟支部、および彼らとの連係が考えられる関東勢であることは、疑いの余地がありません。決勝まで勝ち残る面々も、関東地区の各支部に所属する選手が有利と考えられます。

  1. 競輪が強いとはこういうことだ!平原康多が今節も主役
  2. 地元記念V4こそファンの願い!諸橋愛の総合力が弥彦で輝く
  3. 輪界屈指の先行力!吉田拓矢が関東を引っ張る一番槍だ

3人とも、いずれも関東、かつS級S班の器です。今回のふるさとカップで勝ち上がる期待値は、限りなく高い存在といえるでしょう。4日間の開催で「鉄板番組」を見つけられれば、あとはもうシメたものです。

では、各項目で、最近の調子などを確かめていきましょう。

シリーズ展開予想①/競輪が強いとはこういうことだ!平原康多が今節も主役

シリーズ展開予想①/競輪が強いとはこういうことだ!平原康多が今節も主役

強い競輪選手。速いではなく、強い。この言葉がチョイスされたとき、真っ先に挙がる選手のランキングをつくったとしたら、埼玉の平原康多選手は第1位を争うことになるでしょう。それほどに、あらゆる要素がそろっている「競輪選手」なのです。

5節前の「大楠賞争奪戦2022(武雄競輪G3)」では見事に優勝。4節前の「日本選手権競輪2022(いわき平G1)」でも初日から3連勝で決勝に進出して4着。そのすばらしいポテンシャルを示しました。

ただ、3節前の「全日本プロ選手権記念競輪2022(佐世保競輪F2)」では2日間とも思ったほどの成績とはならず、2節前の「高松宮記念杯競輪2022(岸和田競輪G1)」では東日本特選2着、青龍賞4着と良い形で進むも、3日目の東日本準決勝で落車棄権。

やはり落車が響いたか、前節の「サマーナイトフェスティバル2022(玉野競輪G2)」では精彩を欠き、特選予選7着、準決勝6着、特選4着と車券になることができませんでした。

本来の平原選手を考えれば、コンディション面で限りなく不安が残る成績。しかし、あらためてこのホーム地区でのG3競走ならば、あるいは復調することも考えられます。それだけの力が、平原選手にはあるのですから。

シリーズ展開予想②/地元記念V4こそファンの願い!諸橋愛の総合力が弥彦で輝く

シリーズ展開予想②/地元記念V4こそファンの願い!諸橋愛の総合力が弥彦で輝く

諸橋愛選手は、1977年7月21日生まれです。ふるさとカップが始まる直前に45歳の誕生日を迎え、この地元記念に臨みます。

直近の2つのG1競走、「日本選手権競輪2022(いわき平競輪G1)」では準決勝4着で惜しくも敗退し、「高松宮記念杯競輪2022(岸和田競輪G1)」では見事に決勝進出を果たしました。いずれも1着は勝ち取れないものの、きっちり安定した着順で勝ち上がる、さすがの技術です。

さらに、前節の「デイリースポーツ杯(立川競輪F1)」は、初日特選4着、準決勝2着と数字を上げ、3日目の決勝で見事に1着で優勝。これぞ熟練の技といった制覇でした。

そこから1ヶ月の休息期間をおいて、万全の状態でこの地元記念、「ふるさとカップ2022(弥彦競輪G3)」へとやってきます。

これまで3度制覇した舞台。ホームバンクで最も期待される存在。新潟のファン、ひいては全国にいる諸橋選手のファンは、「どうかV4を」という大きな願いを抱いているでしょう。

それは決して簡単な道ではありませんが、諸橋選手ならば、と考えさせてくれる力があります。多くの困難を打ち破ってきた姿を、ファンも、同じ競輪選手たちも、幾度となく目撃してきました。今シリーズもまた、きっとその脚力を発揮してくれることでしょう。

シリーズ展開予想③/輪界屈指の先行力!吉田拓矢が関東を引っ張る一番槍だ

シリーズ展開予想③/輪界屈指の先行力!吉田拓矢が関東を引っ張る一番槍だ

茨城の吉田拓矢選手には、「不思議と記念競輪が勝てない最強の若手選手」だった時代がありました。当サイトでもその謎について、まさしく優勝することになる「九十九島賞争奪戦2020(佐世保競輪G3)」の記事で、有力選手として紹介する際に触れていました。

ですが、今や吉田選手はS級S班です。記念競輪を4つ制しただけでなく、「朝日新聞社杯競輪祭2021(小倉競輪G1)」を勝ち取り、「KEIRINグランプリ2021(静岡競輪GP)」でも関東ラインの1番手として魂の早駆けを見せました。

ラインのために戦う自力型選手。そのひたむきな姿ゆえに、同じ茨城支部の選手のみならず、関東地区の選手たちからも絶大な信頼を得ています。まさしく、競輪は個人が勝利を目指す競技であるとともに、ラインでグループとして戦う競技であることを感じさせてくれます。

今回も、吉田拓矢選手は彼らしい戦いをしてくれるでしょう。5節前には「ワンダーランドカップ2022(宇都宮競輪G3)」を優勝し、3節前には「水戸黄門賞2022(取手競輪G3)」で決勝まで進出。このレースを制したのは、彼に前を託した、同じ茨城の吉澤純平選手でした。

地元記念を防衛するため、自らの責務をまっとうする。吉田拓矢選手のその気概が、同ラインの吉澤純平選手1着、および杉森輝大選手4着という結果につながったのです。石原颯選手と松浦悠士選手の強力な瀬戸内ラインに対し、自らのラインから優勝者を出せたことは、すなわち吉田選手の貢献度の高さを示しています。

吉田選手がいるからこそ、今節の関東勢の輝きはさらに盤石のものとなります。もし、先に紹介した平原康多選手や諸橋愛選手と決勝で連係を組むことになった場合、そのラインから優勝者が出る確率は非常に高くなるでしょう。

その意味において、吉田選手は「輪界で最も競輪という競技を楽しくしてくれる存在」と表現できるかもしれません。

弥彦競輪場のバンクの特徴

弥彦競輪場のバンクの特徴

弥彦競輪場は、かなり特色が強いバンクを有しています。これは全国に43ある競輪場と比較しても、「トップクラスに個性的」と断言していい次元に達しているほどです。ゆえに、ここをホームバンクとする新潟支部の選手は、それだけで有利な立場にいると言えるでしょう。

  1. コーナーがきっちり対称設計!シンメトリーを制するべし
  2. 周長は400mなのに見なし直線は63.1m!?弥彦は後ろからでも届く
  3. スピードに乗って駆けろ!まくりラインが吼えるバンク

弥彦の特徴はかなり重要であり、知っていれば車券的中の確率が上がるのはもちろんのこと、「知らないと思わぬ車券の落とし穴に囚われやすくなる」のがポイントです。それほどに個性がハッキリしているので、観戦して楽しむだけでも、これから解説する要点はぜひとも把握しておくべきでしょう。

なお、当サイトでは、弥彦競輪場について総合的に解説した記事を公開しています。あわせてご覧になることを、強く推奨します。弥彦の「良さ」を存分に味わい、その特性をたっぷりと刻み込むことで、あらゆる面での良質な効果をもたらしてくれるでしょう。

特徴①/コーナーがきっちり対称設計!シンメトリーを制するべし

特徴①/コーナーがきっちり対称設計!シンメトリーを制するべし

競輪場のバンクは、通常は各コーナーが非対称に作られています。これは競馬場のコースやボートレースの水面を思い浮かべていただければわかるとおり、完全に線対称や点対称でないことが、各コースの個性を生み出しているからです。もちろん、そこにコースを設置する際の自然環境などの諸条件も、ふたつと同じ条件はない独自性につながっているでしょう。

競輪もまた然りなのですが、弥彦バンクは1コーナーと4コーナー、ならびに2コーナーと3コーナーが完全に対称になっていて、逆に強烈な特徴を形成しています。このことから、弥彦に慣れていない選手が走った場合、先頭であろうと番手であろうと、その「仕掛けどころ」や「力の入れどころ」を誤るケースが見られます。

特徴②/周長は400mなのに見なし直線は63.1m!?弥彦は後ろからでも届く

特徴②/周長は400mなのに見なし直線は63.1m!?弥彦は後ろからでも届く

弥彦バンクの周長は400mです。この数値だけは平均的な競輪場のサイズですが、その見なし直線が63.1mもあることは、必ずや頭に入れておかなければならないでしょう。400バンクで弥彦より長い直線は、2022年現在は武雄競輪場(64.4m)にしか存在しません。

その結果、「差し」が届きやすいのはもちろんのこと、強烈な「まくり」が決まりやすい点は特筆すべきでしょう。

ただ、「逃げ」も1着決まり手で24%、2着決まり手で20%ものアベレージを誇ります。直線の長さは、すなわち「カントを利用して一気にラインごとケリをつける」戦術が使いにくいという点にも繋がります。

単純に「総合力に優れた自力選手」が抜群の逃げを放った場合、後ろからこれを捉えるのは困難でしょう。直線の長さは、同時に「余力のある逃げ選手が盤石の逃げ込み/粘り込み」を成すことを約束しているのです。

特徴③/スピードに乗って駆けろ!まくりラインが吼えるバンク

特徴③/スピードに乗って駆けろ!まくりラインが吼えるバンク

弥彦村の住宅地を抜けた先にある弥彦競輪場。周囲に高層建築物はなく、新潟の美しい自然が広がります。

先の項目でも少し触れたとおり、まくりは意外と数字の上では苦戦していて、1着決まり手では27%、2着決まり手では10%と、合計で逃げに劣後しています。

それでも、弥彦は「豪快なまくりに向いているバンク」と断言できます。1着では逃げより多く、2着では極端に少ない。これは「まくりが決まれば最後まで駆け抜けられる、決まらなければ失速を余儀なくされる」バンクの形態を示していると言えるでしょう。

弥彦のバックストレートは、特にまくりラインの加速を助け、減速を防ぎます。同時に、ホームとバックの見なし直線は他の400バンクに比べて長いわけですから、「まくりラインがまとめて撫で斬る」かと思えば、「完全に不発で失速したり出番がなかったりする」、極端な結末が用意されるわけです。

何より重要なこととして、今回のふるさとカップのようにグレードレースともなると、逃げよりもまくりでその力を発揮する選手が増えます。そう考えると、安易に数字だけ見て「逃げのほうが強いじゃん」と判断してしまうのは、思わぬ落とし穴にハマる可能性を秘めているでしょう。

ふるさとカップ2022(弥彦競輪G3)のまとめ

ふるさとカップ2022(弥彦競輪G3)のまとめ

かつて、G2競走に「ふるさとダービー」があり、弥彦競輪場でも複数回が開催されました。持ち回りの競走ながら、風情ある弥彦バンクには実に似合っており、ふるさとカップとあわせて「郷里の温かさを思わせるレースの双璧」を形成していました。

しかし、ふるさとダービーは2008年に惜しまれつつも廃止。代わりに、弥彦バンクへは「寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」の誘致が始まり、同競走は前橋または弥彦で開催されるG1競走の代名詞となりました。寛仁親王牌は、2023年にも弥彦で開催されることが決定しています。

一時は、このまま衰微していく一方かと思われた競輪。それはまさしく、日本からふるさとの原風景が失われていくようでもありました。しかし、今、競輪は売上的にもファン数的にも復活の道を歩み始めています。これもまた、ふるさとの良さが見直され、新たに守り継ぐ動きが出ている事実を象徴しているかのようです。

そんな中で行われる、2022年のふるさとカップ。どの地を郷里とする選手が、最も高き栄誉を勝ち取るのか。優しい眼差しで、その行く末を見守りましょう。

弥彦競輪場のアクセス

住所 新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦2621
電話番号 0256-94-2066

弥彦競輪場は、新潟県西蒲原郡弥彦村弥彦にある、日本で唯一の村営の競輪場です。全国に43の競輪場があるものの、村が競輪を運営しているという意味で、かなり特殊な場所といえるでしょう。

弥彦村のある西蒲原郡は「にしかんばらぐん」と読み、現在は弥彦村のみが独立した自治体として残っています。ほかの自治体は次代の流れに伴って、現在の新潟市と燕市に吸収合併されました。

越後国の一宮の彌彦神社も有名であり、日本有数のパワースポットとして、全国から観光客が訪れます。また、この神社は拍手の作法が出雲大社と同様に独特で、「二礼四拍手一礼」を採用している点にも特色があるでしょう。弥彦競輪場のバンクと同様に、自らの作法という特徴を持っている場所といえます。

電車・無料送迎バスでのアクセス

電車・無料送迎バスでのアクセス

弥彦競輪場の最寄り駅は、JR弥彦線の「弥彦駅」です。同駅から本場までは徒歩で約15分と距離があるので、注意が必要です。後に説明する無料送迎バス、あるいは有料のタクシーを使うことが推奨されます。

また、少し距離は遠くなるものの、弥彦線および上越新幹線が接続する駅である「燕三条駅」は規模も大きく、利用しやすい環境です。

弥彦駅、JR越後線および弥彦線の「吉田駅」、さらにJR信越本線および弥彦線の「東三条駅」からは、本場までを結ぶ無料送迎バスが発着しています。東三条駅発の便は、燕三条駅を経由しているので、同駅からの利用も可能です。いずれも本数が非常に少ないため、利用を検討している場合は、事前に運行の有無と時刻表を確認しましょう。

自動車でのアクセス

自動車でのアクセス

弥彦競輪場の最寄りインターチェンジは、北陸自動車道の「巻潟東IC」、または「三条燕IC」です。いずれも下りてから約30分ほどの距離のため、ある程度はルートを予習しておいたほうがいいでしょう。また、少し遠くなりますが、「栄スマートIC」からもアクセス圏内です。

本場の周辺には、約2,000台を収容できる無料駐車場が用意されています。ルールを守って利用しましょう。

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  • 競輪総合サイトオリンピア
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