ワンダーランドカップ2022(宇都宮競輪G3)が、2022年5月19日(木)から5月22日(日)までの日程で開催されます。「雷神バンク」宇都宮競輪場の開設を祝う記念競輪は、2022年現在における有力若手、すなわち競輪界の未来を担うタレントがずらりとそろいました。
トップレーサーのなかでも、特に誰に注目すべきか。決勝まで勝ち残り、優勝の誉れを争える選手なのか。車券戦略に大きく影響するこれらの情報を知り、宇都宮バンクの攻略法を覚え、予想の基礎を構築しましょう。
その先にあるのは、5月病など露ほども感じさせない、最高にワンダーな晩春のひとときなのですから。
- 雷撃のように駆け抜けろ!ワンダーランドカップの傾向を知る
- 今年のワンダーランドカップで注目の若手選手をご覧あれ!
- 宇都宮バンクの特徴を徹底網羅!車券回収率アップにつなげよう
目次
ワンダーランドカップ2022(宇都宮競輪G3)の詳細情報
開催年 | 優勝選手 | 所属支部 |
2016年 | 園田 匠 | 福岡 |
2017年 | 北津留 翼 | 福岡 |
2018年 | 中川 誠一郎 | 熊本 |
2019年 | 村上 義弘 | 京都 |
2020年 | 浅井 康太 | 三重 |
近年のワンダーランドカップの優勝者は、上記の表のとおりです。2016年から2018年は九州の名選手たちが猛威を振るい、2019年と2020年はKEIRINグランプリ制覇経験のある村上義弘選手と浅井康太選手の名前が連なりました。
栃木支部の大黒柱にしてレジェンド、神山雄一郎選手が2005年と2009年の2回を制していますが、それ以外に地元である栃木支部勢の勝利はありません。ただし、これは1節4日間開催になった2002年4月以降に限った話です。
また、同地区である関東地区の勝者としては、群馬支部時代の後閑信一選手や、同じく群馬の稲村成浩選手、それに茨城の長塚智広選手が勝利しています。
北は秋田から西は熊本まで、全国のベテランたちが制覇する傾向にある記念競輪といえるでしょう。
銀輪ギャンブラー真里谷のシリーズ展開予想
今年のワンダーランドカップにおいても、シリーズを引っ張るのは「現在のS級S班」で間違いないでしょう。
しかし、同時に「未来のS級S班」が見込まれる超新星に注目することで、今回のおいしい車券を仕留められるばかりか、今後の各開催でも狙える才能を見つけられます。
- 関東の一等星!吉田拓矢が若きS級S班の輝きを見せる
- 頂点を目指して駆け続ける山口拳矢はここでも注目
- 23歳でさらなる飛躍へ!森田優弥が記念競輪で目覚める
すでにS級S班ながら、まだまだ伸びしろのある吉田拓矢選手。ゴールデンルーキーとして、ついに特別競輪も制覇し、なおも成長を続けている山口拳矢選手。113期の23歳で、能力の上昇幅が計り知れない森田優弥選手。
この3選手を今回のシリーズでの注目株に挙げるとともに、決勝まで勝ち上がってくれる期待を込めて紹介していくことにいたしましょう。
シリーズ展開予想①/関東の一等星!吉田拓矢が若きS級S班の輝きを見せる
茨城の吉田拓矢選手は、「朝日新聞社杯競輪祭2021(小倉競輪G1)」を制したことで、見事にG1ウィナーの仲間入りを果たしました。黄金世代107期の出世頭は、その強さを鍛えに鍛えて、見事にS級S班の高みへとたどり着いたのです。
年末の「KEIRINグランプリ2021(静岡競輪GP)」では関東ラインの1番手として奮闘。2番手の宿口陽一選手、そして3番手の平原康多選手を活かすために駆けに駆けました。その姿は、ラインのために戦う競輪選手の本懐に満ちていました。
かつては記念競輪を勝てないことが「競輪七不思議」にも数えられましたが、今となってはG3を3つ勝利しており、今回4つ目の栄冠を目指します。
シリーズ展開予想②/頂点を目指して駆け続ける山口拳矢はここでも注目
117期の最強ルーキー、山口拳矢選手。その才能でもって、一気にトップクラスまで駆け上がりました。「ウィナーズカップ2022(岐阜競輪G2)」を制したことで、特別競輪タイトルホルダーとなったのです。
記念競輪より先に特別競輪を勝ってしまいましたが、こうなると記念もまた爆発的な競走能力で制圧してしまいたいところでしょう。
「水都大垣杯2022(大垣競輪G3)」でも決勝に進出して2着の準優勝。その栄冠は十分に手の届く範囲まで近づいています。スケジュール的には「日本選手権競輪2022(いわき平競輪G1)」直後の参戦。良好なコンディションで、福島から栃木へと戦いの場を移すことになりそうです。
シリーズ展開予想③/23歳でさらなる飛躍へ!森田優弥が記念競輪で目覚める
A級2班へ特別昇班。S級2班へ特別昇級。さらに2020年後期にはS級1班に。埼玉の森田優弥選手は、見事な出世街道を歩んできました。167cmと小柄な体格ながら、その競走はまさに圧巻。2度のヤンググランプリこそ2着3着と栄冠には届きませんでしたが、埼玉支部の未来を担う逸材であることは疑いようもありません。
最近の戦績は「水都大垣杯2022(大垣競輪G3)」の準決勝失格や「日刊スポーツ新聞社杯(西武園競輪F1)」の決勝2着準優勝など惜しい戦績が並んでいますが、「ミカリンナイトレース(伊東競輪F1)」では決勝1着の優勝を果たしましたし、「読売新聞社杯全日本選抜競輪2022(取手競輪G1)」では最終日にBを踏んで1着を獲得しました。
2020年こそS級の壁に当たりましたが、2021年には5つの開催で優勝。今年も1つ優勝を果たしたからには、一気に記念競輪の頂きへ。少なくとも、予選で負けてはいられない才能の持ち主です。
宇都宮競輪場のバンクの特徴
宇都宮競輪場は、最近は数が少なくなってきた、周長500mの偏平な形が特徴のバンクです。したがって、全43場のなかでも個性が強いほうに分類される存在といえるでしょう。
当サイト内にある、この宇都宮競輪場を総合的に分析した記事を紹介しましょう。こちらの表題にもなっているとおり、宇都宮では「差し」が強いことは、覚えておいて損はありません。詳しくは同記事をご覧ください。
そのうえで、当記事においても宇都宮バンクに関する有力な情報を提供していきます。それは下記の3つの特徴として集約できるでしょう。
- 周長500m!先行選手は戦い方を考えないときつい
- 3番手に有利!?雷神バンクの勝ち筋はタフネス
- 宇都宮バンクで最も重要なデータは明確だ
全体的な傾向として、先行選手は厳しい戦いを強いられるバンクです。ここで押し切って勝つのは、脚力やペース配分など、何かしらの能力が傑出していなければ困難といえます。
特徴①/周長500m!先行選手は戦い方を考えないときつい
コーナーを曲がって、もうゴール。333mバンクの特徴が一気に決勝線を駆け抜けるスピーディーさにあるならば、宇都宮競輪場のような500mバンクは、直線に入ってからのタフネスが要求されるといえるでしょう。
結果的に同じ距離を走るのであっても、333m、400m、500mといった各周長では求められる能力が変わってきます。もちろん、戦略面でも同様です。
とりわけ宇都宮のような500mバンクでは、先行選手の駆け引きがレース展開を左右し、同時に前を託したラインの運命さえも変えます。もしも、うかつにやり合ってしまえば、まるで考えもしなかったような展開が、すなわち大波乱が起きるでしょう。
特徴②/3番手に有利!?雷神バンクの勝ち筋はタフネス
言うまでもなく、競輪は番手選手が最も有利です。前の選手を風よけに使い、スタミナの消耗を防ぐとともに、スピードに乗ることが可能だからです。一方、3番手以降の選手にとっては、単純に追い抜かなければいけない人数が増えるため、物理的な不利が生じます。
ただ、走る選手たちのスタミナを削りに削る宇都宮バンクでは、3番手以降の選手が先頭や2番手を交わしてしまう場面が、他場より多く見られる傾向にあります。ひいては、違うラインの追い込み選手同士による差し差し決着も少なくありません。
体力を温存し、少しでも上手く前を利用した選手による最後の末脚勝負。これが決まりやすいのが、宇都宮バンクの恐ろしいところです。
特徴③/宇都宮バンクで最も重要なデータは明確だ
宇都宮バンクがこれほどわかりやすい個性を備えているからには、活躍しやすい選手、ならびにそれを示すデータも浮かび上がってきます。すなわち、最後の直線の上がりタイムです。
周長500mの直線に強い選手のデータを見るのが理想的ですが、そうでなくとも最近の開催における上がりの速さがすぐれた選手を調べることで、宇都宮の直線で実力を発揮できる「買い」対象が見えてくるでしょう。
逆にいえば、どんな展開でもまくり1本しか打てないタイプの先行選手などは、宇都宮バンクとの相性が悪い傾向にあると推測できます。
ワンダーランドカップ2022(宇都宮競輪G3)のまとめ
雷が多いことから、雷都とも呼ばれる栃木県の宇都宮市。それにあやかって「雷神バンク」の愛称を掲げる宇都宮競輪場で、今年も雷鳴さえ聞こえてきそうな激戦の幕が上がります。
セオリーを知っていることで、セオリーに逆らった車券も組み立てることが可能になります。そこから生み出された輝ける的中は、必ずやワンダーランドカップの名にふさわしい、センス・オブ・ワンダーを胸の内に花咲かせてくれるでしょう。
宇都宮競輪場のアクセス
住所 | 栃木県宇都宮市東戸祭1-2-7 |
電話番号 | 028-625-0100 |
餃子の街としても有名な栃木県宇都宮市。そんな宇都宮市にある宇都宮競輪場が、ワンダーランドカップの舞台です。八幡山公園の一角に堂々とそびえる「雷神バンク」は、どのようなドラマを見せてくれるのでしょうか。
2022年4月現在、新型コロナウイルスの流行は少しずつ沈静化に向かっていますが、新規陽性者が出ている状況に変わりはありません。来場しての観戦を希望する場合、感染拡大防止対策をしっかりと行い、当地では係員の方々の指示に従いましょう。
電車・無料送迎バスでのアクセス
宇都宮競輪場の最寄り駅は、JR宇都宮線などが通る「宇都宮駅」ですが、駅から本場まではかなり距離があり、徒歩で移動すると1時間以上かかってしまうでしょう。
このため、宇都宮駅西口の12番乗り場から発着する無料ファンバス(無料送迎バス)を利用するのが、公共交通機関でのアクセスのメインとなります。
また、有料にはなりますが、路線バスでのアクセスも可能です。この場合は、同じく宇都宮駅西口のバス乗り場から、2番乗り場を選択。「戸祭台循環」か「西塙田経由戸祭宝木団地」へ行くバスに乗り、「競輪場前」バス停で降車しましょう。
自動車でのアクセス
宇都宮競輪場には約2,000台弱を収容可能な無料駐車場があり、自動車でのアクセスがしやすい施設といえるでしょう。ただし、17時以降は閉鎖する駐車場と、そうではない駐車場があるため、夕方以降も滞在を希望する場合は事前の停車場所の確認が大切です。
最寄りインターチェンジは、東北自動車道の「鹿沼IC」、または「宇都宮IC」です。いずれも下りてから本場までは約20分ほどの距離です。