水都大垣杯2021(大垣競輪G3)は、現在の級班以上に豪華な顔ぶれがそろいました。S級S班は秋田の守澤太志選手、埼玉の平原康多選手、神奈川の郡司浩平選手が参戦。いずれも好調をキープしているだけに、ハイレベルな争いは必定です。
一方、迎え撃つのは地元の中部地区勢です。KEIRINグランプリを2度制した浅井康太選手を始め、柴崎淳選手、竹内雄作選手、皿屋豊選手といった強力メンバーが名前を連ねました。
浅井康太選手のほかにも、S級S班の経験者として福島の山崎芳仁選手、京都の村上義弘選手、山口の桑原大志選手といった、人気実力を兼ね備えたベテラン勢が集結しています。
さらには、若手の代表格である茨城の吉田拓矢選手、大阪の古性優作選手、山口の宮本隼輔選手もあっせんが入っているので、見どころが隅から隅まで目白押しの開催といえるでしょう。
それは同時に、車券予想も生半可な考えでは通用しないことを意味します。水都大垣杯2021(大垣競輪G3)を的確に当てていくためにも、本記事の情報をご活用ください。
目次
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の詳細情報と優勝者の傾向
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)は、2020年の開催がなく、前回は2019年に挙行されました。優勝したのは山口の宮本隼輔選手。113期の当時24歳による見事な制覇です。
水都大垣杯2019(大垣競輪G3)以降、宮本隼輔選手は記念のタイトルからは遠ざかっています。しかし、今再びこの良い思い出のある大垣競輪場で、圧巻の走りを見せてくれるかもしれません。
前節の関東カップ・報知新聞社杯(取手競輪F1)では、バック1本を含む1着2着3着で、高いレベルでまとめてきました。2節前は3日間すべてシンガリ負けだったので病気欠場の影響が心配でしたが、どうやらコンディションが戻ってきたようです。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)は地元よりも他地区が狙いごろ?
さて、そんな宮本隼輔選手を始めとして、この記念競輪をどんな選手が制したかを見ていきましょう。
地区の内訳としては、2002年4月以降で多い順から、中部5回、近畿3回、関東2回です。さらに、北日本、南関東、中国、四国、九州が1回ずつの優勝歴があります。
そう、実に珍しい話なのですが、8つの地区から最低1度は優勝者が出ています。水都大垣杯2021(大垣競輪G3)を予想するうえで、ホームのアドバンテージは決して大きくないといえるでしょう。
事実、地元の岐阜勢が最後に勝ったのは、2012年の志智俊夫選手が最後です。中部地区は岐阜4回と愛知1回ですが、優勝経験者である岐阜の山田裕仁選手はすでに引退し、愛知の深谷知広選手は静岡に移籍しました。中部地区勢にとっては今年も厳しい情勢でしょう。
他方、ほかの地区にしても2度以上の優勝経験者は現役で存在しないため、リピーターの強みも望みにくいと判断できます。2013年の覇者である平原康多選手、2019年の覇者である宮本隼輔選手に過度の期待を寄せるのは危険でしょう。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の詳しいレース展望、さらに有力選手情報については、後ほどの項目で解説します。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の開催期間
2021年3月11日(木)~3月14日(日)
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の出場選手
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)に出場する選手の一覧です。S級S班3名もすばらしいですが、そのほかのメンツも非常に濃いところが集まりました。優勝者を簡単に読めない、水都大垣杯の面目躍如といった展開が期待できそうです。
級班 | 地区 | 選手名 | 期別 |
SS | 北日本 | 守澤 太志 | 96 |
SS | 関東 | 平原 康多 | 87 |
SS | 南関東 | 郡司 浩平 | 99 |
S1 | 北日本 | 安部 貴之 | 92 |
S1 | 北日本 | 山崎 芳仁 | 88 |
S1 | 関東 | 吉田 拓矢 | 107 |
S1 | 関東 | 天田 裕輝 | 91 |
S1 | 南関東 | 鈴木 裕 | 92 |
S1 | 南関東 | 武田 憲祐 | 93 |
S1 | 南関東 | 新田 康仁 | 74 |
S1 | 中部 | 山口 富生 | 68 |
S1 | 中部 | 竹内 雄作 | 99 |
S1 | 中部 | 浅井 康太 | 90 |
S1 | 中部 | 柴崎 淳 | 91 |
S1 | 中部 | 皿屋 豊 | 111 |
S1 | 近畿 | 渡辺 十夢 | 85 |
S1 | 近畿 | 小森 貴大 | 111 |
S1 | 近畿 | 村上 義弘 | 73 |
S1 | 近畿 | 川村 晃司 | 85 |
S1 | 近畿 | 高久保 雄介 | 100 |
S1 | 近畿 | 伊藤 信 | 92 |
S1 | 近畿 | 古性 優作 | 100 |
S1 | 中国 | 三登 誉哲 | 100 |
S1 | 中国 | 桑原 大志 | 80 |
S1 | 中国 | 宮本 隼輔 | 113 |
S1 | 四国 | 原田 研太朗 | 98 |
S1 | 四国 | 久米 康平 | 100 |
S1 | 四国 | 島川 将貴 | 109 |
S1 | 四国 | 橋本 強 | 89 |
S1 | 九州 | 野田 源一 | 81 |
S1 | 九州 | 坂本 健太郎 | 86 |
S1 | 九州 | 田中 誠 | 89 |
S1 | 九州 | 北津留 翼 | 90 |
S1 | 九州 | 森山 智徳 | 98 |
S2 | 北日本 | 開坂 秀明 | 79 |
S2 | 北日本 | 坂本 周輝 | 100 |
S2 | 北日本 | 佐藤 雅春 | 94 |
S2 | 北日本 | 三浦 翔大 | 98 |
S2 | 北日本 | 金成 和幸 | 88 |
S2 | 北日本 | 佐藤 一伸 | 94 |
S2 | 関東 | 小畑 勝広 | 115 |
S2 | 関東 | 中川 貴徳 | 91 |
S2 | 関東 | 稲村 好将 | 81 |
S2 | 関東 | 恩田 淳平 | 100 |
S2 | 関東 | 相川 永伍 | 95 |
S2 | 関東 | 伊藤 太一 | 91 |
S2 | 関東 | 原田 泰志 | 91 |
S2 | 南関東 | 飯田 辰哉 | 72 |
S2 | 南関東 | 高橋 雅之 | 90 |
S2 | 南関東 | 近藤 夏樹 | 97 |
S2 | 南関東 | 太刀川 一成 | 100 |
S2 | 南関東 | 染谷 幸喜 | 111 |
S2 | 南関東 | 石井 毅 | 74 |
S2 | 南関東 | 山田 幸司 | 78 |
S2 | 南関東 | 巴 直也 | 101 |
S2 | 南関東 | 二藤 元太 | 95 |
S2 | 南関東 | 遠藤 勝弥 | 109 |
S2 | 中部 | 水谷 良和 | 70 |
S2 | 中部 | 山内 卓也 | 77 |
S2 | 中部 | 舘 泰守 | 80 |
S2 | 中部 | 佐藤 亙 | 85 |
S2 | 中部 | 林 巨人 | 91 |
S2 | 中部 | 原 真司 | 86 |
S2 | 中部 | 松岡 篤哉 | 97 |
S2 | 中部 | 長尾 拳太 | 103 |
S2 | 中部 | 吉川 起也 | 92 |
S2 | 中部 | 坂上 忠克 | 71 |
S2 | 中部 | 小嶋 敬二 | 74 |
S2 | 近畿 | 小林 史也 | 107 |
S2 | 近畿 | 張野 幸聖 | 115 |
S2 | 近畿 | 前田 拓也 | 71 |
S2 | 近畿 | 伊藤 成紀 | 90 |
S2 | 近畿 | 福永 大智 | 113 |
S2 | 近畿 | 筒井 裕哉 | 89 |
S2 | 近畿 | 角 令央奈 | 98 |
S2 | 中国 | 三宅 伸 | 64 |
S2 | 中国 | 丹波 靖貴 | 74 |
S2 | 中国 | 片岡 迪之 | 93 |
S2 | 中国 | 坂本 修一 | 99 |
S2 | 中国 | 多田 晃紀 | 103 |
S2 | 中国 | 吉永 好宏 | 80 |
S2 | 中国 | 桶谷 明誉 | 94 |
S2 | 中国 | 今岡 徹二 | 111 |
S2 | 四国 | 吉岡 篤志 | 82 |
S2 | 四国 | 三ツ石 康洋 | 86 |
S2 | 四国 | 藤岡 隆治 | 98 |
S2 | 四国 | 藤原 浩 | 87 |
S2 | 四国 | 小原 周祐 | 99 |
S2 | 四国 | 渓 飛雄馬 | 86 |
S2 | 四国 | 薦田 将伍 | 113 |
S2 | 九州 | 桑原 亮 | 91 |
S2 | 九州 | 松尾 透 | 96 |
S2 | 九州 | 西田 大志 | 98 |
S2 | 九州 | 津村 洸次郎 | 101 |
S2 | 九州 | 小林 弘和 | 91 |
S2 | 九州 | 山口 貴弘 | 92 |
S2 | 九州 | 山口 敦也 | 113 |
S2 | 九州 | 井手 健 | 79 |
S2 | 九州 | 佐藤 幸治 | 92 |
S2 | 九州 | 大野 悟郎 | 83 |
S2 | 九州 | 菅原 晃 | 85 |
S2 | 九州 | 本郷 雄三 | 99 |
S2 | 九州 | 上田 尭弥 | 113 |
S2 | 九州 | 上野 優太 | 113 |
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の賞金
着順 | 賞金 |
1着(優勝) | 363.0万円 |
2着 | 236.2万円 |
3着 | 157.2万円 |
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の賞金は、記念競輪の賞金体系に準じています。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)のアクセスおよび新型コロナウイルス対策情報
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)は、岐阜県大垣市にある大垣競輪場で開催されます。2021年3月5日時点では有観客開催が予定され、無料バスの運行もアナウンスされています。
ただ、新型コロナウイルスの感染拡大に対応して発出された緊急事態宣言について、首都圏を中心として、2週間延長の可能性が示唆されました。
一方、岐阜県も緊急事態宣言の対象地域でしたが、2021年3月1日(月)をもって解除されています。時短営業の制限も緩和され、状況を見ながらさらに平常の状態に近づいていくものと予測されていました。
しかしながら、岐阜県の美濃加茂市の病院クラスターは余波が続いており、決して楽観視できない情勢であることも確かです。
現状では、水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の開催に関するアナウンスに変更はありませんが、来場を予定しておられる方がいらっしゃいましたら、最新の情報を確認するようにしましょう。
また、昨年から感染拡大防止のための取り組みが実施されており、マスク着用や手指消毒の義務などが求められています。これらの対策に協力し、問題なく記念競輪が挙行できるようにしていきましょう。
参考記事:ご来場のお客様へ 新型コロナウイルス感染拡大防止にご協力ください – 大垣競輪場
入場時の注意事項 | ・入場時、入場後を通じてマスクの着用が義務になっています。 ・入場時に検温などの体調確認を実施し、体調不良が認められた場合は入場ができません。また、陽性者の濃厚接触者と判明した場合も同様です。 ・手指の消毒を実施します。 ・ソーシャルディスタンスを保ちましょう。 |
本場内の注意事項 | ・入場時と同様の内容に注意をはらいましょう。 ・3階特別観覧席およびロイヤルルームは席数を削減します。 ・子ども広場は休止します。 ・選手の表彰式も当面の間は中止です。 |
大垣競輪場の住所・電話番号・問い合わせフォームURL
住所 | 岐阜県大垣市早苗町1-1 |
電話番号 | 0584-78-3185 |
問い合わせ | 大垣競輪場問い合わせフォーム |
大垣競輪場への電車&無料バスによるアクセス
大垣競輪場の最寄り駅は、JR・養老鉄道・樽見鉄道の大垣駅です。駅南口の階段を下りて右手、養老鉄道の乗車口前に無料送迎バス乗り場があります。大垣駅前と大垣競輪場のバスでの所要時間は約10分で、水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の開催時は増便されます。
ただし、新型コロナウイルス対策の関係上、減席などの措置も考えられます。加えて、乗車の際には大声での会話は控えるように注意しましょう。
往復の時刻表は、現時点での情報では以下のとおりです。運行中止の情報はありませんが、乗車時も含めて充分な間隔をつくり、感染予防を心がける必要があります。
往路(大垣駅前→大垣競輪場) | 復路(大垣競輪場→大垣駅前) |
9:40 9:50 | |
10:05 10:20 10:35 10:50 | 10:00 10:15 10:30 10:45 |
11:05 11:20 11:35 11:50 | 11:00 11:15 11:30 11:45 |
12:05 12:20 12:35 12:50 | 12:00 12:15 12:30 12:45 |
13:05 13:20 13:35 13:50 | 13:00 13:15 13:30 13:45 |
14:05 14:20 14:35 14:50 | 14:00 14:15 14:30 14:45 |
15:05 | 15:00 15:15 15:30 15:45 |
16:00 16:15 16:40 16:45 16:50 |
大垣競輪場への自動車によるアクセス
大垣競輪場の最寄りインターチェンジは、名神高速道路の大垣ICです。大垣ICで下りたあとは、国道258号線を北上し、旭町の交差点を右折しましょう。その後、コンビニの交差点付近に掲示があるため、それにしたがって左折すれば到着です。
また、国道21号線を経由して国道258号線を南下し、同じく旭町の交差点に至るルートもあります。
大垣競輪場には、約900台が収容可能な無料駐車場があります。競輪場東側に立地しており、ここも埋まった場合は大垣競輪場北門前の駐車場が利用可能です。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)のレース展望
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)のレース展望について、公式の特設サイトのリーフレットが非常に役立つ内容を掲載していました。
情報としては少々前のものになりますが、本開催の実力の対比を把握できるものになっています。引用して中身を吟味し、開催を通じての攻略に備えましょう。
S級S班は平原康多、郡司浩平、守澤太志と3名が出場。質量共に揃った中部勢が迎え撃つ形だが、各地区に強豪が控え激戦必至の優勝争い。
安定感で勝るのは平原。展開に応じた攻めができる強みに加え、吉田拓矢との連係も見込めるだけに確実に上位進出へ。
機動力なら南関のエースとして君臨する郡司。自在戦に進境を見せている鈴木裕を連れて豪快にスパートを決める。
中部の軸となるのは浅井康太。同県の柴崎淳、皿屋豊に地元からは竹内雄作、山田諒、山口富生と好メンバーが揃う。大挙勝ち上がれば別戦も考えられるが、基本的には結束力を見せて意地の走りを。
北日本は守澤、山崎芳仁のコンビ。共に捲り兼備の決め脚が武器で混戦となれば一撃を狙って台頭。
総力戦で臨む古性優作は断然の実績を誇る村上義弘との近畿タッグで。
中四国は原田研太朗、島川将貴、宮本隼輔と機動力が豊富。橋本強、桑原大志は目標を欠く事はなさそうでチャンスあり。
強烈なスピードで快走を続ける北津留翼も見逃せない。上昇してきた新鋭の上田尭弥と九州連係もあるか。
このとおり、すべての地区で見どころがある内容といえるでしょう。実績豊富なベテランから、ビッグタイトルを狙う野心に燃えた若手まで、あらゆる角度から検証できる顔ぶれです。
それでも、中心視したいのは、S級S班の3人と地元の大将格である浅井康太選手でしょう。S級S班は守澤太志選手、平原康多選手、郡司浩平選手とそれぞれに好調を維持していますが、ビッグレースでの実績なら浅井康太選手も十二分のものを持っています。
水都大垣杯の優勝者傾向は先に述べたとおり、地区ごとの強み弱みはあまり計れません。そうなると、やはり決め手になるのはラインの結束力、ひいてはチームの戦いの中でどれだけ自分の役割を果たしつつ勝ち上がりを決めるか、ということになるでしょう。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)が行われる大垣競輪場の特徴
バンク自体はクセがなく、しかし、その重さと気候にクセがある。大垣競輪場の特徴は、このような一文に凝縮できるでしょう。
岐阜競輪場をモデルに作られた大垣競輪場は、構造がほぼ一致しています。ただ、中央の池で飼育されている生き物について、大垣競輪場ではガチョウが飼われていて、岐阜競輪場ではアヒルが飼われているという違いがあります。
その池の存在が、時にはバンクの重さに直結し、選手たちを苦しめる特性があります。オーソドックスなバンクの割に、日によっては先行選手に厳しい展開が多く見られる原因のひとつと考えられるでしょう。
また、伊吹山から吹き付ける「伊吹おろし」が、一年を通して吹いています。この風ひとつで先行有利にも先行不利にもなる点は、有効な車券予想のためにも覚えておいて損はない要素です。
全体的な統計で見れば、先手をとったラインが有利です。まくりを打つ場合は、ホームガマシを含めた早めの仕掛けが奏功する傾向を持ち、このタイミングを逸すると前を捉えるのは厳しくなります。
ただし、雨天のときは伊吹おろしが弱くなる性質から、直線での伸びが変わります。思わぬ強襲劇によって、高配当が演出される機会が増えるでしょう。
本サイトでは、大垣競輪場をさらに詳しく解説した記事を掲載しています。あわせてご覧いただき、水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の攻略にお役立てください。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の予想で重要な選手紹介
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の優勝候補と目される選手たちを紹介しましょう。今回は非常に激戦模様ということで、公式の特設サイトがおすすめする選手たちに、素直にフォーカスを当てました。
すなわち、S級S班の3名、中部地区の代表格2名、そして他地区からの強者2名という内訳で、計7名のピックアップです。ビッグネームがずらりという感触ですが、名前が走るわけでもありません。直近のコンディションを確認しつつ、個々の状況を確かめていきましょう。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)も平原康多から目が離せない
鳳凰賞典レース2021(立川競輪G3)、東日本発祥倉茂記念杯2021(大宮競輪G3)と年明けから記念競輪を連勝し、玉藻杯争覇戦2021(高松競輪G3)でも決勝で2着。平原康多選手の勢いは、読売新聞社杯全日本選抜競輪2021(川崎競輪G1)でも止まりませんでした。
初日の特別選抜予選を快勝し、2日目のスタールビー賞は4着、3日目の準決勝は3着にまとめ、見事に決勝まで勝ち上がります。残念ながら決勝では8着でしたが、存在感をたっぷりと示したといえるでしょう。
平原康多選手が、水都大垣杯2013(大垣競輪G3)の覇者でもあることは、先の項目で述べたとおりです。リピーターがあまり出てこないレースではあるものの、かつてKEIRINグランプリ1997(立川競輪GP)を制した山田裕仁選手が唯一の2回優勝を誇っています。
悲願のKEIRINグランプリ制覇を目指す平原康多選手としては、年末の舞台に乗り、加えてその決戦で最高の栄誉に輝くためにも、今節は試金石となるやもしれません。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)は地元開催G1を制した郡司浩平に追い風か
2021年の始まりは、読売新聞社杯全日本選抜競輪2021(川崎競輪G1)のためにあったといっても過言ではない郡司浩平選手。南関東の一員となった深谷知広選手の決死の引っ張りからの二段駆けで、見事に地元開催のG1タイトルを獲得し、KEIRINグランプリ2021(静岡競輪GP)への切符を勝ち取りました。
2月の大一番にあわせてコンディションを整えてきたおかげで、状態は最高と考えられます。事実として、読売新聞社杯全日本選抜競輪2021(川崎競輪G1)では、初日から見て2着1着2着1着と完全2連対でのVでした。
また、決勝では確かに深谷知広選手に先頭を託しましたが、完璧な二段駆けでの発進だったため、バックを取ったことになっています。この状態の良さがあるならば、今回のタイトルの奪取も充分に可能でしょう。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)でも守澤太志が好調をキープ
守澤太志選手も、S級S班として良い戦いを続けています。年明けから優勝こそないものの、岸和田キング争覇戦in和歌山2021(岸和田競輪G3)、玉藻杯争覇戦2021(高松競輪G3)、読売新聞社杯全日本選抜競輪2021(川崎競輪G1)と、どの開催でも1着を1度は勝ち取ってきました。
基本は追い込み型ですが、自力も使える自在型のため、高い勝率を維持できているといえます。年明けからの3節はいずれも決勝まで進出し、賞金の積み上げも順調。これなら来期のS級S班も勝ち取れるであろう戦いぶりです。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)は、先のレース展望でも触れたとおりに混戦模様です。それならば、守澤太志選手のような勝ち味を知る選手は、特に注目したほうがいいでしょう。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の浅井康太は中部勢の意地を見せられるか
状態の良さでいえば、中部地区で最も期待のかかる浅井康太選手も同様です。何より強みなのが、2節前に第6回水都杯争奪戦CTC賞(大垣競輪F1)で当地優勝を果たしている点。読売新聞社杯全日本選抜競輪2021(川崎競輪G1)では中部勢不利といわれながらも奮闘したため、味方が増える今回は好機到来です。
なんといっても、浅井康太選手の魅力はビッグレースでの勝負強さでしょう。KEIRINグランプリ2015(京王閣競輪GP)、KEIRINグランプリ2017(平塚競輪GP)での走りは、多くのファンの心を掴んでいます。G3の優勝数は実に29回で、これは平原康多選手の26回さえも上回ります。
S級S班の地位を奪還し、再びKEIRINグランプリの晴れ舞台に立つ野心を抱き、浅井康太選手の進撃は止まりません。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)における竹内雄作は地元岐阜の注目株ながら
竹内雄作選手が、地元岐阜支部から登場します。多くの優勝歴を持ちながら、今なお記念競輪を勝ち取ったことがありません。共同通信社杯2016(富山競輪G2)は優勝しているだけに、なかなか不思議なものです。
なお、半端な競走を見せると、競輪界のご意見番ポジションに収まっている「最強の支部長」こと山口幸二さんからきついお説教が飛んでくるとか。2度のKEIRINグランプリ制覇の実績を誇る方のきついカミナリを避けるためにも、地元タイトルの死守と栄冠に向かって突き進みたいところです。
前節のオッズパーク杯中日スポーツ賞(四日市競輪F1)では、初日から数えて1着2着2着と、状態が上向きなことをアピールしていました。バックをとる積極性は健在で、中部地区の柱石として戦ってくれることが期待されます。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)でも吉田拓矢は要チェック
本サイトが、吉田拓矢選手を有力選手として紹介しつつ、「記念競輪を制することができていないのは不思議」と紹介したのは、九十九島賞争奪戦2020(佐世保競輪G3)でのことでした。
そして、噂をすれば影なのでしょうか。吉田拓矢選手は、まさにその九十九島賞争奪戦2020(佐世保競輪G3)で優勝し、記念競輪ウィナーの称号を手にしたのです。
非常に面白いことに、九十九島賞争奪戦2020(佐世保競輪G3)の決勝は、同じ黄金世代の107期で、かつ同じくゴールデンルーキーとして名を馳せてきた新山響平選手との一騎打ちとなりました。
111期の山崎賢人選手や、実績抜群の73期の村上義弘選手などがいたにもかかわらず、最後は吉田拓矢選手と新山響平選手の意地のぶつかり合いになったことは、とても象徴的な姿だったといえます。
1着の吉田拓矢選手は、逃げた2着の新山響平選手を4分の3車身差で差し切りました。この二人の2車複でも1,240円。結構おいしい車券だったといえるのではないでしょうか。
残念ながら、水都大垣杯2021(大垣競輪G3)では、輝ける107期車券は拝めそうにありません。和歌山の小林史也選手が107期としてはもうひとり登場ですが、競走得点や直近の成績からも、厳しい戦いを強いられるでしょう。
そのぶん、ついに栄冠を勝ち取った吉田拓矢選手が、圧巻の走りを見せてくれるかもしれません。読売新聞社杯全日本選抜競輪2021(川崎競輪G1)も二次予選で敗退したものの、3日目の特選で2着、4日目の特別優秀で1着でした。状態は良いと考えたいところです。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の古性優作はS級S班獲りのためにも負けられない
大阪の古性優作選手にとって、S級S班入りは悲願です。2020年の獲得賞金額は4,829万円で11位でした。
あと少しでグランプリの切符に手が届くところまできていますし、これはS級S班経験者の浅井康太選手(13位)や稲川翔選手(14位)より高い数字であることは、古性優作選手の高いポテンシャルを示しているでしょう。
自在型の脚質で、バックを取れる力も健在です。前節の日本名輪会カップ第3回荒木実賞(向日町競輪F1)では、決勝で積極的に仕掛けて2着に粘り込みました。状態は上々で、この記念競輪を迎えます。
今年の開幕は、岸和田キング争覇戦in和歌山2021(岸和田競輪G3)でした。ぜひとも勝ち取りたいタイトルでしたが、準決勝で無念の4着で敗退。2日目と4日目に1着を取っているとはいえ、悔しい開催になったでしょう。
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)においては、近畿地区がS級1班選手では最多の7人を誇ります。しかも、逃げが4人、自在が古性選手を含めて2人、追い込み1人という機動性にすぐれた構成です。
また、近畿はS級2班にも115期21歳の張野幸聖選手や、113期22歳の福永大智選手など、フレッシュな若手をそろえてきました。本開催で最もレースを進めやすい、地元の中部勢すらもしのぐ分厚い選手層といえるかもしれません。
ルーキーチャンピオンレース(若鷲賞)2021も最終日に開催
117期生の選抜メンバーによる一発勝負、ルーキーチャンピオンレース(若鷲賞)2021が、水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の最終日である2021年3月14日の第9Rに組まれています。
なんといっても117期ですから、注目は山口拳矢選手と町田太我選手でしょう。いかにして彼らを倒すかが、このレースの眼目になります。
という切り口から入るのが当然だったのですが、非常に残念なことに、町田太我選手は負傷欠場が決定しました。このため、次点で発表されていた香川の石原颯選手が繰り上がり、9名の中に名を連ねています。
競走得点的には、110.73の山口拳矢選手に肉薄できそうなのは、109.75の寺崎浩平選手でしょうか。
山口拳矢選手は、前節のベルテックス&報知新聞社杯(静岡競輪F1)も、当然といわんばかりの1着1着1着で完全優勝を果たしました。
他方、寺崎浩平選手もすでにF1を6度制している猛者です。また、読売新聞社杯全日本選抜競輪2021(川崎競輪G1)にも参戦し、近畿地区のラインを力強く牽引しました。この2人を軸に、ルーキーチャンピオンレース(若鷲賞)2021は展開されるでしょう。
級班 | 地区 | 選手名 | 期別 |
S2 | 関東 | 菊池 岳仁 | 117 |
S2 | 南関東 | 青野 将大 | 117 |
S2 | 南関東 | 鈴木 陸来 | 117 |
S2 | 中部 | 山口 拳矢 | 117 |
S2 | 近畿 | 寺崎 浩平 | 117 |
S2 | 四国 | 石原 颯 | 117 |
S2 | 九州 | 松岡 辰泰 | 117 |
A2 | 北日本 | 櫻井 祐太郎 | 117 |
A2 | 九州 | 松本 秀之介 | 117 |
水都大垣杯2021(大垣競輪G3)のまとめ
確たる有利不利がないのが、同時に確たる傾向でもある。それが水都大垣杯2021(大垣競輪G3)の特色です。優勝したことがあるから有利でもないし、アウェー選手だから不利になることもありません。これもバンク自体はオーソドックスな形状で、走りやすいという部分が影響しているのでしょう。
ただ、中央のガチョウが飼われている池の影響で、先行選手にしんどい走路になるパターンがあります。水の都たる大垣が、時として選手たちに試練を与えるからには、車券戦略にも反映させなければなりません。そうしてこそ、良い競輪予想が構築できます。
S級S班は3名とも好調ですが、実力では充分に戦えるほかの有力選手たちも、良好なコンディションを維持しています。
総合的に俯瞰したところ、各ラインの戦力を見極めることで、予想をする楽しみにあふれた開催になるでしょう。伊吹おろしの吹き付ける大垣競輪場で、春を告げる戦いの開幕です。
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